2019年1月22日11時すぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
今週の米ドル/円は、やはり直近の114.55円から104.87円(チャート上は104.29付近まで下落しているが実際の出会いベースとなるのは104.87円のため)まで、9円68銭下落した。このフィボナッチの半値戻しが109.71円だが、実際は109.89円までの高値を付けたので、半値を超えたことでトレンドは上だろうとみている。ただ110円はオプションもあり、売りオーダーが並びやすいポイントではあるが、104.87円を付けたあとのショートキャリーがまだかなりあるようだ。
現在の為替相場の戦略やスタンス
下がれば買いたいレベルが108円台のため、今週の米ドル/円予想レンジは108.50~111.50円。上値はかなりオーバーシュート気味に考えての設定だ。これは110円を超えてくるとフィボナッチの61.8%戻しが110.85円付近で、200日移動平均線が111.20円付近を指しているためだ。そのため、110.85円を上回れば111.20円を目指す動きが出てくることが予想されるからだ。しかし110円を超せなければ今週は狭いレンジで終わる可能性もある。しかし、すぐに下がってくる感じはせず、マーケットでブレグジット絡みで合意なき離脱にならない可能性を感じて買い戻しが入っている状況だ。ポンドに関しても売られ過ぎたようで、その調整が入っているようだ。ただし本格的にドルが上昇してくる局面というわけではないだろう。戦略としては緩んだら買いから入りたいが110円の手前で一旦利食うのも良し。また110円を超えて上昇トレンドが続きそうな確信が持てれば110.30~35円付近で新たに買うのもいいだろう。ただし動きをよくみての慎重な対応が必要だ。
小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。