NISAとつみたてNISA、どちらを使ったら良いか
2019年の非課税投資枠として、NISAかつみたてNISA,どちらか1つしか選べません。NISAは、1年間に120万円まで非課税枠がありますが、5年しか有効ではありません。単純計算すると5年間で、120万円×5年=600万円の非課税枠を使えることになります。
一方、つみたてNISAでは、40万円しか非課税枠が得られないものの、20年間有効です。単純計算すると20年間で、40万円×20年=800万円の非課税枠を使えることになります。「どちらが有利」とは一概に言えません。1年ごとにNISAとつみたてNISAを交互に使うのも良いでしょう。夫婦で、1人がNISA、もう1人がつみたてNISA、などと使い分けても良いでしょう。
すでに、120万円の投資資金がある方は、非課税枠が大きいNISAを選んだ方が良いでしょう。年間40万円以内しか投資できず、毎月積み立てでコツコツ投資していきたい方は、つみたてNISAの方が良いと思います。NISAで120万円の非課税枠を取得しても、年内に投資せずに残した枠は消滅してしまいます。
投資対象の違いも考慮に入れる必要があります。つみたてNISAは投資信託だけになります。個別株に投資したい場合は、NISAを選ぶ必要があります。
つみたてNISAは、国の定めた条件を満たした投資信託しか買うことができません。ただし、手数料が高すぎず、インデックスファンドなど分散投資ができているファンドしか投資対象として指定されていません。手数料が高すぎる、不適切なリスクを取っている投信をついつい買ってしまう人は、つみたてNISAにすればその心配がありません。
窪田 真之(くぼた まさゆき)
楽天証券経済研究所 チーフ・ストラテジスト
1984年、慶應義塾大学経済学部卒業。住友銀行、住銀バンカース投資顧問、大和住銀投信投資顧問を経て2014年より現職。日本株ファンドマネージャー歴25年、1000億円以上の大規模運用で好実績をあげたスペシャリスト。
(提供=トウシル)
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