2019年1月24日11時時点に神田卓也さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
昨日23日(水)の米ドル/円は110円台回復に失敗。日銀が物価見通しを下方修正して金融緩和の長期化を示唆した事などから円売りが先行したが、110円ちょうど付近で頭打ちとなった。その後、高寄りした米国株が失速すると米ドル/円にも調整圧力がかかり109.40円付近まで反落。こうした動きから、市場は110.00円を「壁」として意識しないわけにはいかなくなったと考えられる。「壁」を乗り越えるだけの強材料が出なければ、20日移動平均線や日足一目均衡表の転換線が位置する109.00円前後まで下落する可能性もある。
現在の為替相場の戦略やスタンス
もっとも、英国の欧州連合(EU)離脱=Brexit協定案を巡る英議会の対立に収束の兆候が見られる事や、米中通商協議の進展をトランプ米大統領が示唆した事などから市場のムードは悪くない。市場心理を一段と改善させる強材料が出てくる下地が整いつつあるとも言えそうだ。市場のもう一つの懸案事項である米政府機関閉鎖問題に進展が見られれば(本日24日(木)は米上院で暫定予算案の採決が予定されている)米ドル/円が改めて110円の「壁」に挑む事も考えられる。
神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券(株)(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)を経て、1991年(株)メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月(株)外為どっとコム総合研究所入社。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。