• 決算報告予定日:2月14日(木)市場終了後
  • 予想売上高:23億ドル
  • 予想EPS:0.71ドル

半導体メーカーは半導体需要の大幅低下が一息つき、今後の決算が注目される。

画像処理半導体(GPU)メーカーのエヌビディアの2019年第4四半期決算(2018年11月~2019年1月)は、2月14日(木)に発表する。

また、先月にエヌビディアは第4四半期の売上高予想を下方修正しており、株価はこの悪材料をすでに織り込んでいる。

下方修正の理由として、ゲームやデータセンター向けGPUの売上が低調であることを挙げている。同社は、中国をはじめとしたマクロ経済情勢の悪化が、消費者需要に影響を及ぼしたとしている。

前回の市場予想では27億ドルとなっていたが、現在は売上高は22億ドルという予想になっている。

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(画像=Investing.com)

EPSは前年同期の半分の0.71ドルとみられている。また同社は、DRAMやその他部品の在庫が過剰になり、売上高総利益率が約1億2000万ドルの影響を受けると予想している。

しかし、失望感を与えた最大の要因は、同社のデータセンター向けの売上が低迷していることだ。このデータセンター部門は、仮想通貨マイニングからの需要が消えた後で、半導体大手メーカーの売上を支えると考えられていたからである。

最低7月まで下火の可能性

この広範囲な分野での需要の弱さは、特に中国経済の低迷の中、予想以上に成長軌道に戻るには時間がかかるということだ。エヌビディアの売上の約18%は中国である。

エヌビディアには、2019年前期で株価に下押し圧力を加える様々な要因が存在する。同社株は昨年の10月の最高値から約半分まで下落した後で、先月では約3%回復している。

エヌビディアは、現在の景気循環の中で仮想通貨やゲーム向けの在庫を処理する必要がある。先月にコレット・クレスCFOは、過剰在庫問題は1、2四半期中に解消されると述べた。しかし、アナリストは、同社のゲーム分野の売上は対前年比減少を今後3四半期で予想している。

昨年10月の最高値では、時価総額約1760億ドルであり、2年前から約5倍であった。現在の時価総額は、約920億ドルである。

要点

エヌビディアは仮想通貨分野やゲーム分野での影響が、同社の株を引きずっており、我々はすぐに需要低下のサイクルから早急に回復するとは考えてはいない。このような状況で、投資家はエヌビディアの第4四半期で、需要の回復の傾向が見られるかどうかに注目するだろう。(提供:Investing.comより)

著者:ハリス アンワル