本記事は、上岡 正明氏の著書『なぜ、あの人は億を稼げるのか: 年収1億円を稼ぐ仕事と投資の黄金法則』(ぱる出版)の中から一部を抜粋・編集しています。

なぜ、あの人は億を稼げるのか: 年収1億円を稼ぐ仕事と投資の黄金法則
(画像=years/stock.adobe.com)

「専業リタイア」という夢が、実は“脆い”理由

本当のゴールへ。3つの「マイルストーン(中間目標)

僕は「専業リタイア」をいきなり目指すな、と言い続けています。以下の3つの段階的な「中間目標(マイルストーン)」を置くことで、より現実的に、そして安全に「自由な人生」へと近づくことができます。

マイルストーン1:資産3,000万円+ 月10万円の選択的労働
資産からの利益(年間4%= 120万円)と、好きな仕事(W&W)からの収入(年間120万円)で、生活費の多くを賄える状態。経済的な不安が大きく減り、「会社にしがみつく必要はない」という「心の自由」が手に入ります。

マイルストーン2:資産7,000万円+ 月5万円の選択的労働
資産の取り崩し率を年2.5%以下という「超」安全な水準に抑えられ、仕事は「社会貢献」や「自己実現(FI“PW”)」のために行うフェーズに入ります。

マイルストーン3:資産1億円+ 任意労働(月0〜3万円)
資産からの利益だけで、十分に生活費を賄える状態。働くか働かないか、何を学ぶか、誰と過ごすか。人生のすべてを、完全に自分の意思で選択できるようになります。

華やかに見える専業リタイアは、実は多くの「脆さ」を内包しています。そのリスクを最初から正直に見つめ、具体的な「安全網」を張り巡らせること。それこそが、あなたの人生を「堅牢」にする設計図なんです。

その「4%ルール」、“致命的な勘違い”してませんか?

さて、「4%の脆さ」を挙げました。その中でも、日本人が最も理解できていないのが、1番目の「シークエンスリスク(暴落リスク)」の本当の恐ろしさです。
「4%ルール」を信奉する人は、よく「過去のデータでは、30年後に資産が残る確率は95%だ!」と言います。でも、その「データ」は、あなたが「いつ」リタイアしたかによって、天国と地獄ほどの結果の違いを生むんです。
僕は「暴落はバーゲンセールだ」と書きました。これは、あなたが「出航ブースト期(資産を貯めている時期)」にいるからです。
「貯める時期」は、暴落は大歓迎。なぜなら、あなたの「労働収入エンジン」から毎月送り込まれる「タネ銭」で、安くなった優良資産(仲間たち)を「買い増せる」から。あなたの資産は、その後のV字回復で爆増します。
しかし。「専業リタイア(資産を使い始める時期)」は、ゲームのルールが真逆になります。暴落は、「バーゲンセール」ではなく「致命傷」です。

資産1億円が「10年で消える」シミュレーション

あなたが資産1億円でFIREし、「4%ルール」で年間400万円の生活を始めたとします。
もし、リタイア直後に「ITバブル崩壊&リーマンショック級」の暴落が来たら?
あなたの1億円は、数年で「5,000万円」に半減します。でも、あなたは生活のために、変わらず「400万円」を引き出さなければなりません。
さあ、計算してみてください。5,000万円の元本から、400万円を引き出す。これ、もう「4%ルール」じゃありませんよね? あなたの「取り崩し率」は、実質「8%」に跳ね上がっています。元本が猛烈な勢いで減っていくため、その後に株価が回復しても、もう手遅れ。「4%ルール」のシミュレーションでは「30年もつ」はずだったのに、わずか「10〜15年」で資産が底をつく。これが「シークエンスリスク」の本当の恐怖です。
この「最悪のシナリオ」を防ぐ、唯一にして最強の「保険」は何か? もうわかりますよね。そう、「労働収入エンジン」です。
もし暴落が来ても、あなたに「月10万円」でも稼げる「労働(仕組み)収入」があれば、「よし、今月の生活費はこっちで賄おう。資産(1億円)からの引き出しは、ゼロにする」という「選択」ができます。
元本を削らずに「暴落の嵐」が過ぎ去るのを待つことができる。「労働収入エンジン」を持ち続けること、すなわち「二刀流」こそが、この「専業リタイア」の“脆さ”をカバーする、最強の「保険(ヘッジ)」なんです。それを「働きたくない」という理由だけで放棄するのは、あまりにも無防備すぎませんか?

「専業リタイア」は、“退化”である

さて、ここまではリスクという「守り」の話でした。ここからは、僕が、なぜ「専業リタイア」を「脆い」どころか「間違ったゴール」だと断言するのか、その「攻め」の理由をお話しします。
結論から言います。僕にとって、「専業リタイア」は「進化」ではなく「退化」だからです。
あなたは「資産」を、何のために作りましたか?
僕たちは「資産」を作るために、「稼ぐ力」を磨き、「学ぶ力」を身につけ、「仕組み」を作り、「投資」を始めました
あなたは、このプロセスを通じて、「時給の檻」にいた頃の自分とは比べ物にならないほど進化しているはずです。「稼ぐ力」「学ぶ力」「仕組み化する力」「投資する力」。これらを手に入れたあなたは、まさに「最強の状態」になっています。

では、なぜ、その「最強に進化した自分」が、「資産が貯まった」という理由だけで、「稼ぐ力」「学ぶ力」「仕組み化する力」を、全部「やめて」しまうんですか?
それは、最強の武器を手に入れた主人公が、ラスボス(人生100年時代)を目の前にして、「もう戦うのやめます」と、武器を全部捨てるようなもの。僕には、それが「退化」にしか見えません。
僕にとって「資産」とは、リタイアして「休む」ためのものではありません。「メインエンジン(労働収入エンジン)」を、さらに「進化」させるための「ブースター」なんです。

先に、「FI“PW”(情熱的な仕事)」こそが最強のゴールだと言いました。
資産が生活費を稼いでくれるからこそ、僕たちは、「お金にならないかもしれないが、社会の役に立つこと(Contribution)」や「儲かるかわからないが、ワクワクすること(Will)」に、人生の時間(リソース)を全振りできる。
「専業リタイア」は、この「進化の権利」を、自ら放棄する行為です。
スキルが錆びついたり心が孤立するのは、自ら「退化」を選んだ「当然の帰結」なんですよ。
「脆い」計画とは、資産が減る計画のことじゃありません。
「あなた自身の成長(進化)」が止まってしまう計画こそが、最も「脆い」人生の設計図なんです。
僕は、死ぬまで「進化」し続けたい。だから、「専業リタイア」は選びません。
「脆さ」を設計に織り込むことで、あなたの計画は、初めて「堅牢」になります。夢から覚めて、現実の「最強の設計図」を描きましょう。

なぜ、あの人は億を稼げるのか: 年収1億円を稼ぐ仕事と投資の黄金法則
上岡 正明(かみおか・まさあき)
日本脳科学認知心理協会理事。株式会社フロンティアコンサルティング代表取締役社長。多摩大学大学院情報経営学科修了(MBA)。多摩大学客員講師。1975年生まれ。放送作家を経て、27歳でコンサルティング会社を設立。これまで20年以上にわたり300社以上の企業ブランド構築を手がけ、企業広報・戦略PRの専門家として上場企業からスタートアップまで多数のクライアントを支援。スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントやPRなども行う。著書は32冊、累計105万部を超える。ビジネス分野で屈指のアウトプット量を誇る起業家・投資家・作家・YouTuberである。独学で通算10億円を築いた投資家としても知られる。AI×YouTubeを組み合わせてわずか3か月で5億円規模の売上を上げた経験を持つ。YouTubeやXなどSNSの総フォロワーは約75万人。一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

※画像をクリックするとAmazonに飛びます。
ZUU online library
(※画像をクリックするとZUU online libraryに飛びます)