コプロ・ホールディングス ZUU online Members
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【目次】
①コプロ・ホールディングスIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【3/8更新】 ※一部有料会員限定
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント 【3/4更新】 ※有料会員限定

会社名
株式会社コプロ・ホールディングス
コード
7059
市場
マザーズ
業種
サービス業
売買単位
100株
代表者名
清川 甲介 /1977年生
本店所在地
愛知県名古屋市中村区名駅三丁目28番12号
設立年
2006年
従業員数
37人 (2018/12/31現在)(平均33.3歳、年収405.9万円)、連結1738人
事業内容
建設業界に特化した人材派遣事業を行う事業子会社の管理・運営
URL
https://www.copro-h.co.jp/
株主数
3人(目論見書より)
資本金
30,000,000円 (2019/02/13現在)
上場時発行済み株数
5,000,000株(別に潜在株式181,100株)
公開株数
1,610,000株(公募400,000株、売り出し1,000,000株、オーバーアロットメント210,000株)
調達資金使途
システム投資費、支店開設費、採用費・教育費、社債償還
連結会社
1社
スケジュール
仮条件決定:2019/02/28→2,050~2,090円に決定
ブックビルディング期間:2019/03/04 - 03/08
公開価格決定:2019/03/11→2,090円に決定
申込期間:2019/03/12 - 03/15
払込期日:2019/03/18
上場日:2019/03/19→初値2,395円
シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
主幹事証券:大和証券
引受証券:東海東京証券
引受証券:SMBC日興証券 (SMBC日興証券の詳細記事はこちら)
引受証券:野村證券
引受証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
引受証券:エース証券
大株主
(株)リタメコ 2,100,000株 49.05%
清川 甲介 2,000,000株 46.72%
小粥 哉澄 45,100株 1.05%
越川 裕介 35,000株 0.82%
齋藤 正彦 19,200株 0.45%
向井 一浩 17,400株 0.41%
松岡 宏樹 7,700株 0.18%
小林 昌弘 7,000株 0.16%
北方 雄一朗 5,200株 0.12%
但木 祐太 4,700株 0.11%
業績動向(単位:百万円)売上高 営業利益 経常利益 純利益
2017/03 連結実績 7,701 909 901 541
2018/03 連結実績 8,962 894 884 608
2018/12 連結3Q累計実績 7,898 1,009 1,004 661
ロックアップ情報
清川甲介、株式会社リタメコは上場後180日目の平成31年9月14日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
調達額(公開株数×公開価格)
33億6490万0000円(1,610,000株×2,090円)
潜在株数(ストックオプション)
181,100株
ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
コプロ・ホールディングス<7059>は、建設業界を中心に人材派遣を行う企業を傘下に持つ持ち株会社である。

同社グループが自ら技術者を雇用し、グループの技術者を顧客に派遣する形での事業展開を行っている。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

■事業内容
同社グループは建設業界を中心とした人材派遣事業を展開しており、顧客からの需要に応じて技術者を派遣している。同社グループでは1,600人を超える技術者を雇用しており、同社が雇用する技術者をゼネコン等に派遣する形でビジネスを展開中である。

主に下記の業種及び業務において技術者の派遣を行っている。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

■人材への取り組み
同社では建設・プラント業界に特化した、自社求人サイト「現キャリ」を運営しており、全国の求人情報の掲載から就業、就業後の相談までのサポートを行っている。「現キャリ」では日々新しい仕事情報を掲載し、専門知識のあるエンジニアから若手の未経験者まで、採用を行っている。

採用された全ての派遣技術社員は、入社後に研修を受け、同社グループの派遣技術社員としての自覚や心構えなどの確認が徹底される。また新卒研修、中途(未経験者)研修、CAD研修など、派遣技術社員の質の向上を目的とした研修施設「監督のタネ」を有しており、実習研修を通じて、受講希望者の習熟度に合わせたキャリアサポートも行われている。

派遣技術社員に対しては、就業先が決定し配属された後も、同社グループの社員がアフターフォローを行うことで、顧客満足度の向上や、顧客と派遣技術者間の様々な問題解決に取り組む体制が取られている。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

■営業拠点
全国に13拠点を有し営業活動を行っている。また採用拠点としてサテライトオフィスを12カ所設けて、全国展開中である。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

■今後の取り組み
同社グループでは下記の取り組みの強化を予定している。

① 技術者派遣事業の拡充
同社グループでは、スーパーゼネコンを中心に企業への営業を強化中である。経験者のみならず、初期教育を施した新卒及び中途(未経験者)社員を継続的に派遣する事で、中長期の安定的な収益基盤の構築を計画している。

また付加価値の高いエンジニアとなり得る人材の採用が重要となる中で、応募者自身の未来をフレキシブルに設計できるよう「人事制度構築」や「働き先の創出」に取り組んでいる。

② プラント向けエンジニア派遣の拡大
プラント向けエンジニア派遣は、建設向け派遣でのスキルを活かし横展開が可能であり、今後事業を拡大する方針である。大手プラント企業とアライアンスを組む形で営業を強化し、プラント企業との継続的・安定的な取引拡大と、それを担う人材の育成を図る。

今後、東京・名古屋・大阪にプラント向け専門の支店を設置し、積極的に推進する計画である。


■業績推移
2015年3月期 売上高58億円、経常利益7.3億円、当期純利益5.0億円
2016年3月期 売上高4.6億円、経常利益2.0億円、当期純利益1.2億円
2017年3月期 売上高77億円、経常利益9.0億円、当期純利益5.4億円
2018年3月期 売上高90億円、経常利益8.8億円、当期純利益6.1億円
2019年3月期(予想) 売上高107億円、経常利益12億円、当期純利益8.2億円
※2017年3月期より連結決算
※2016年3月期は持ち株会社化による事業再編により、人材派遣事業の数字の取り込みは1ヶ月のみである

着実に増収増益を重ねており、2019年3月期には売上高100億円、経常利益10億円の大台に到達予定である。

2019年3月期Q3時点で売上高79億円、経常利益10億円となっており、通期予想に向けての進捗は順調に推移している。


■財務状況
2018年3月期末時点で、資産合計54億円に対して純資産合計27億円であり、自己資本比率は50%である。

借入金(社債)10億円に対し現預金29億円を有しており、実質的には無借金会社となっている。

財務上に特段の懸念事項は見当たらない。


■資金使途
IPOにより13億円の資金調達を計画しており、下記の使途を予定している。

・事業規模拡大に備え情報管理の強化及び業務効率化のための基幹システム構築 2.0億円
・派遣技術社員との情報伝達の効率化及びコミュニケーション向上を目的とする電子端末の導入 1.2億円
・基幹システムとの連携、営業情報と求職者情報のマッチング向上等を目的とする自社求人サイト「現キャリ」の機能向上 0.6億円

主に事業規模拡大に向けての投資、派遣技術社員に対するフォローのための投資に、調達資金は充当される。


■株主状況
筆頭株主は清川社長の資産管理会社であるリタメコであり、株主シェア49%を有している。第2位株主は清川社長の47%。清川社長が資産管理会社と自身の名義で合わせて90%以上の株主シェアを有しており、安定的な株主構成となっている。

個人中心の株主構成であり、金融機関やファンドの株主参入はない。


■今後の注目ポイント