40代は公私ともに出費が増える時期であり、その分貯蓄の必要性も高まります。同年代の貯蓄額が気になる人も多いでしょう。
しかし、平均貯蓄額は必ずしも自分にとって最適な金額とは言えません。現在のライフスタイルなどにより、自分にふさわしい貯蓄額は違うからです。
今回は40代の平均貯蓄額を参考に、40代女性が本当に目指すべき方向性についてお伝えします。
40代の平均貯蓄額はどれくらい?
40代の人の平均貯蓄額は一体どれくらいあるのでしょうか。
平成30年度の「家計の金融行動に関する世論調査」によれば、40代単身世帯の平均貯蓄額は1,177万円、2人以上世帯の平均貯蓄額は1,238万円です。
これだけ見ると「多い!」と焦る人もいるかもしれません。ただし、平均値をそのままうのみにしてはいけません。貯蓄が多い人が平均貯蓄額を上げている可能性があるからです。
見るべきポイントは平均値よりも「中央値」です。平均値はずば抜けて貯蓄額が多い人の数字に引っ張られやすいのに対し、中央値はより、中間的な金額を知ることができます。調査結果によると中央値は単身世帯が500万円、2人以上世帯は800万円となっており、より現実的な金額になっていることがわかります。
平均以上の貯蓄で安心している人こそ危ない!?
平均より貯蓄額が多い人はほっとしているかもしれませんが、そのような人こそ注意が必要です。
なぜなら、貯蓄は他人と比べて自分が多いからといって必ずしも十分であるとは言えないからです。人によってライフスタイルや金銭感覚は異なるので、大切なのはあなたの人生にとって必要十分な貯蓄があるかどうかです。
平均より貯蓄が多くても、浪費が多ければいつまでたっても安心して暮らすことはできません。それを防ぐためには貯蓄の目的を明確にするのが一番です。まずは使用目的を考え、目的意識を持って貯蓄することをおすすめします。
無理に貯蓄をすると大事なものを失う
逆に貯蓄額が平均値に近いことを知り、「もっと貯蓄を増やした方がいいかも」と思う人もいるかもしれませんが、こうしたケースも同じです。
特に心配なのは、お金を貯めることが目的化してしまうこと。極端な話、目的がはっきりしていないと医療費などを出し惜しみした結果、身体を壊してから深く後悔することもあり得ます。
お金は大切ですが、目的が決まっていなければいくら貯めても安心することはできません。
自分に必要な貯蓄額を知る方法とは?
それでは、自分に必要な貯蓄額とはいくらなのでしょうか。こうした数値を具体的に知るためにはライフプラン・マネープランを立てていくことが大切です。
10年先、20年先にどのようなライフイベントが予想されるのか、まずは具体的に考えてみましょう。次に、ライフイベントに必要な金額を計算します。そして、それらの支出が自分の何歳の頃に発生するのかを考えます。
いつまでにいくら必要かを計算したら、最後に現状の貯蓄ペースで間に合うかどうかを考えましょう。もし不足しそうであれば多めに備えたり、収入を増やしたりする工夫が必要です。今のままで十分足りるのであれば、残りの金額をどのように使うのか、あらためて考えてみるのもよいでしょう。
自分に必要な貯蓄額がわかれば、平均など気にならなくなります。なぜなら、平均とは他人の人生のことだからです。
もしこれらの計算を一人でこなすのは大変だと感じる場合はネット上にあるシミュレーションツールを利用したり、ファイナンシャルプランナーに相談したりすると便利です。
平均貯蓄額より大切なものとは?
人は、何かにつけて平均値で一喜一憂しがちです。特に、お金や貯蓄に関する平均値は、だれもが気になるところでしょう。しかし、最適な貯蓄額は、人により大きく異なります。
平均貯蓄額にとらわれる必要はありません。むしろ、平均貯蓄額よりも現在自分の置かれた状況に目を向け、目的意識を持って貯蓄することが大切です。
ライフスタイルも貯蓄額も人それぞれ。あまり情報に踊らされず、無理のないプランを立てて上手に貯蓄しましょう。
文・大岩楓/fuelle
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