2019年8月20日11時すぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
米ドル/円が底堅い感じになっているが、105円台前半の忖度の買いがきつかったような気がする。短期勢が105円台でつかまって売り上がって、さらにまだショートになっているため下がり切らないという展開が続いている状況だ。上値は直近高値で106.98円付近、それから107円台は107.02円付近に21日移動平均線がある。そしてインターバンクの直近高値は107.11円付近であることから、106円後半~107円前半にかけては重く、そこまで行けばロングは当然利食い、その後は売りで入っていってもいい気はするが、今もし下がってしまったら難しい。106円台前半は買ってもいいけど106円台後半は買いたくないし106円台前半は売りたくないしという相場観で、どちらかといえばひきつけて買いでまわしつつ107円台でしっかり利食いたいといった感じだ。米中貿易摩擦問題はまだまだ長引きそうで、ドル売りの圧力は残ってくる。ブレグジット期限まで、もうだいぶ日にちがなくなってきているため、再び英ポンド/米ドルが崩れてドル買いになったとしてもそれは対ドルでの話で、米ドル/円ではそうはならない気がする。やはりクロス円が下がって英ポンド/円が売られるので、やはり米ドル/円の重たさにもつながるだろう。
現在の為替相場の戦略やスタンス
今週の米ドル/円の予想レンジは105.30~107.30円。レンジ相場を想定。105円台の忖度の買いと107円台の本邦輸出企業の売りがにらみ合う展開が続きそうだ。
小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。