ALiNKインターネット ZUU online Members
(画像=ZUU online編集部)

【目次】
①ALiNKインターネットIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【12/2更新】
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント 【12/2更新】 ※有料会員限定

会社名
株式会社ALiNKインターネット
コード
7077
市場
マザーズ
業種
サービス業
売買単位
100株
代表者名
代表取締役CEO 池田洋人 /1974年生
会社住所
東京都新宿区山吹町337 都住創山吹町ビル801号室
設立年
2013年
社員数
9人(2019年09月30日現在)
事業内容
天気予報専門サイト「tenki.jp」の運営
URL
https://www.alink.ne.jp/
資本金
18,045,000円 (2019年11月6日現在)
上場時発行済み株数
2,102,400株
公開株数
505,200株
連結会社
なし
スケジュール
仮条件決定:2019/11/20→1,560~1,700円に決定
ブックビルディング期間:2019/11/22 - 11/28
公開価格決定:2019/11/29→1,700円に決定
申込期間:2019/12/02 - 12/05
上場日:2019/12/10→初値4,020円
シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
主幹事証券:野村證券
引受証券:SMBC日興証券 (SMBC日興証券の詳細記事はこちら)
引受証券:三菱UFJモルガン・スタンレー証券
引受証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
引受証券:岡三証券 (岡三証券の詳細記事はこちら)
引受証券:エース証券
大株主
池田洋人 51.10%
松本修士 42.93%
富田知尚 3.21%
池田直紀 1.46%
(一財)日本気象協会 0.99%
藤倉昭幸 0.12%
塚本真由子 0.09%
高安伸 0.09%
松田茜 0.01%
業績動向(単位:1千円)
売上高 経常利益 当期利益 純資産
2017/02 単体実績 
373,704 248,427 161,459 393,726
2018/02 単体実績 
445,033 199,157 131,734 563,678
2019/02 単体実績 
694,139 344,530 232,349 826,117
2019/08 第2四半期単体実績 
377,134 184,417 121,025 947,142
ロックアップ情報
池田洋人、松本修士、富田知尚、池田直紀は上場後90日目の2020年3月8日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
調達額(公開株数×公開価格)
8億5884万0000円(505,200株×1,700円)
潜在株数(ストックオプション)
102,300株
ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
株式会社ALiNKインターネットは一般財団法人日本気象協会と共同で、天気予報専門サイト「tenki.jp」(てんきじぇーぴー)、「tenki.jp 登山天気」の運営を手掛ける企業である。

スマートフォンの普及を背景に2017年2月期以降「tenki.jp」のPV数が急増している。


■事業内容詳細
日本気象協会と共同で運営する天気予報専門サイト「tenki.jp」は、天気予報・観測データ・地震津波等の防災情報の提供を行っている。

PCのWebページ、スマートフォンアプリを合わせて年間約40億PV(2019年2月期実績)、Twitterのフォロワー数約280万人(2019年2月末時点)の天気予報専門メディアである。


●tenki.jpについて
10日間天気や1時間毎の天気、今いる場所の雨の様子(豪雨レーダー)等、ユーザーが必要な場所・時間に合わせた天気情報を無料で提供している。また天気予報だけではなく、一般的な気象情報として、観測データや天気図、防災情報もリアルタイムで提供する。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)


●tenki.jp 登山天気
登山準備に使用できる、山々の山頂・登山口などの天気・雨雲の動き・雷危険度等のリアルタイム情報を提供している。尚、日本の三百名山全てを網羅する。

tenki.jpは無料サービスであるが、tenki.jp 登山は山頂までのルートなどのピンポイント情報があり、気象業務法の観点から、スマートフォンの有料会員サービス(1カ月240円:税込み)としての提供である。

tenki.jp及びtenki.jp 登山天気のtenki.jp全体のPV数は下記の推移となっている。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)


PC経由のPVは微増の一方で、スマートフォンの普及を背景にその他媒体=主にスマートフォン経由のPVが、2017年2月期以降急激に伸びている。


■日本気象協会との共同運営
tenki.jpは日本気象協会との共同運営である。同社と日本気象協会の業務提携契約書に基づき、互いのリソースを提供する形でサービスを展開している。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)


主に日本気象協会は予想業務や気象に係るコンテンツの制作・設計を行い、同社が気象に関連したメディア運営ノウハウ及びメディアマネタイズノウハウを提供する。

tenki.jpの主な収益は各ページに掲載の広告収入である。アドネットワークの運用型広告収入と枠売りやタイアップ広告等の純広告が存在するが、2019年2月期は運用広告が全体の90%以上である。気象データを加味した独自の広告アルゴリズムを構築しており、天候変化に連動して広告単価や広告配信比率を調整することで、収益性の向上を目指している。

主要な契約手続きは日本気象協会が担っており、サイトからの収入は一旦日本気象協会に入金される。その後、同社に対しレベニューシェア割合に応じて、日本気象協会から支払いが行われている。

レベニューシェア率は同社49.5:日本気象協会50.5であり、概ね半数を両者で分け合う形となっている。

尚、日本気象協会との契約は契約締結日から3年間であり、以後は1年契約間の自動更新。契約終了の場合は、契約期間満了の6ヶ月前までに相手方に通知し協議する。


■業績推移
2017年2月期 売上高3.7億円、経常利益2.5億円、当期純利益1.6億円
2018年2月期 売上高4.5億円、経常利益2.0億円、当期純利益1.3億円
2019年2月期 売上高6.9億円、経常利益3.4億円、当期純利益2.3億円
2020年2月期(予想) 売上高6.9億円、経常利益2.9億円、当期純利益1.8億円

2019年2月期の経常利益率は約50%。従業員9名(2019年9月末時点)と少人数で企業は運営されており、非常に高い利益率を誇る。また2017年2月期に比べ、2019年2月期は売上高が1.9倍となった。

2020年2月期は対前年同期比で売上高は横ばいながら、IPO費用等の計上により若干の減益の予想である。Q2(累計)で売上高3.8億円、経常利益1.8億円であり、通期予想の達成に向けた進捗は順調である。


■財務状態
2019年2月期末時点で、資産合計9.8億円に対して純資産合計8.3億円、自己資本比率は85%である。

借入金なく現預金5.1億円を有しており、財務内容に特段の懸念事項はない。


■資金使途
IPOにより2.2億円の資金調達を行い、下記の使途を予定している。

・エンジニアの採用活動費及び人件費 0.8億円
・tenki.jpの知名度向上のための広告宣伝費 1.1億円

事業拡大のためのエンジニア採用費や、宣伝広告費に調達資金の殆どが充当される。


■株主構成
池田社長が株主シェアの51%を持つ筆頭株主である。また第2位株主は松本取締役CTO(株主シェア43%)。池田社長及び松本取締役で90%以上の株式を保有しており、安定的な株主構成となっている。

また日本気象協会も少数株主(同1.0%)として存在している。


■まとめ