ゴルフをしている
私が夜の銀座で出会った一流の方々には、「ゴルフをしている」という共通点があります。
ゴルフは、ビジネスをしていく中で特別な存在だと思います。
ゴルフ場は、基本的に夜の銀座の世界と同じ「大人の社交場」。マナーやルールなどが詳細にあります。最近の若いビジネスマンにはゴルフをしない人も増えてきましたが、多くの一流のビジネスマンは今でもゴルフを嗜みます。
接待や営業にも使えるからという理由もありますが、ビジネスとゴルフは似ていると仰る方が多くいます。ゴルフはメンタルスポーツと言われるように、技術や運動神経だけでなく、その場の状況判断など様々な戦略を考えなくてはいけないスポーツだからです。
成功している一流の方々がゴルフを好むのは、運動をしてリフレッシュやヘルスケアをする以外にも、ビジネスマンとしての四つの理由があります。
①マネージメント力
ビジネスで成功を収めるために必要なことがあります。それは、やり遂げるための行動力や判断力、段取り力など仕事を行うために必要とされる様々な能力です。
ゴルフはそれぞれのクラブを特性に合わせて使い分け、頭を使い、最短で効率良くホールアウトする紳士のスポーツです。
そして、長時間のプレーに耐える精神力や集中力も必要です。
ゴルフをすることで総合的なマネージメント力が自然と身につくのです。
②コミュニケーション
ゴルフは基本的に前半9ホールを2〜2時間半、40分〜1時間ほどのランチ休憩の後、後半9ホールを2〜2時間半くらいかけて1ラウンド回ります。
ゴルフの日は、半日は同伴者と一緒に過ごすことになります。
それだけ長い時間を一緒に過ごしながら、プレイ中に日常会話をすることができるスポーツはそうはありません。だからこそ、ゴルフを一緒にすることで相手のことを知ることができたり、情報交換することができるので、短期間で同伴者同士の関係性を深めることができるのです。
③人脈づくり
ゴルフは練習自体は一人でできるスポーツですが、コースに出るようになると、たくさんの人と関わりを持つことになります。
社会人になると仕事関係の人と会話するとき、「ゴルフしますか?」とよく聞かれます。「します」と答えると、「じゃあ、ぜひ一緒に行きましょう」という会話になります。
開放的な自然の中では誰もが緊張感も緩み、気兼ねなく話せるものです。また、業界が違う人同士の場合やお互いが知らない同士でも、同じ趣味であるゴルフをしている人同士は紹介しやすいこともあり、多くの経営者の方はゴルフを人脈づくりや営業、取引先の人との距離を縮め親しくなるために活用しています。
④ステータス
名門と言われるコースの会員であることは、ステータスの一つです。
名門のゴルフ場は、会費さえ払えば誰でも会員になれるわけではありません。入会審査は厳しく、会員権譲渡は原則できない上に、複数の会員の紹介がなければ入会できません。どこのゴルフ場の会員権を持っているかで、その人自身やその人の会社の社会的地位だけでなく人脈もわかります。
名門と呼ばれるゴルフ場の会員になれれば、結果的に人脈が広がり、インナーサークルと言われる少数の人々から密度の濃い情報を得ることができるようになるのです。
日本では、若い人からの人気が薄れてしまっているように感じるゴルフですが、海外では若い経営者の間で今でも人気の高いスポーツです。
若い経営者に限らず、海外の富裕層の多くはゴルフを嗜んでいます。海外で事業を展開している経営者や、海外で成功したい人にとって、ゴルフは富裕層とのコミュニケーションを深めるための絶好の機会だからです。
成功している一流の方々はゴルフ以外にも「テニス」や「スキー」をしている方が多くいらっしゃいます。どちらもお金と時間に余裕がある人がしているスポーツと言えます。
また、ダイビングやトライアスロンをやっている方も増えました。
スポーツを通じて親しくなることでより良い関係を築かれているのだと思います。
1975年生まれ。品川女子学院中退。多くの一流ビジネスマンへの接客から銀座流のおもてなしを身につけ、26歳で銀座ルナピエーナをオープン。一見のお客様が足を踏み入れることのできない銀座のクラブの経営や一流の男性へのおもてなし、女性の世界での上手な人付き合いから「コミュニケーションのプロフェッショナル」として書籍や雑誌、TVなどのメディアでも活躍。米国 ロサンゼルスやシリコンバレー、シンガポールでの海外講演をはじめ、国内の様々な業界の管理職、社員向けの研修、また、経営者団体での講演やセミナー講師としても活動。コンサルティングも行っている。日本の文化の一つである大人の社交場としての夜の銀座のおもてなしの心や、日本人の相手を思いやる美しい心の伝承のために、夜の銀座の世界を飛び出し、日本だけにとどまらず、世界中に「恩送り」していくことを使命に活動している。
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