投資には「リスク」がつきものですが、そのリスクを減らす手法に「分散投資」があります。分散投資は重要かつ有効な投資方法ですが、やみくもに「分散すればいい」とうわけではありません。正しい分散投資とはどのようなものなのでしょうか。

「分散投資」は投資の基本

じぶん銀行
(画像=PIXTA)

投資には「1つのかごに卵を盛るな」という格言があります。1つのかごに卵を盛ると落とした時にすべて割れてしまうので、かごを分けるべきだというリスク分散を説いています。

例えば1つの会社の株式だけに投資をした場合、その会社が倒産などした場合、大きな損失となってしまいます。これは株式に限りません。金融商品は値上がりすることもあれば、値下がりもします。保険や為替など、株以外の金融商品であっても、一つにだけ投資していると、持っている商品が値下がりしたとき大損になりかねません。

ですから、まず複数の金融商品に投資を分散することが大切です。例えば、一般に株式と債券は逆の値動きをするといわれます。景気がよければ株価や金利が上がり、債券の価格は下がります。景気が悪いと株価などは下がり、債券価格は上がることが多いわけです。株式と債券を組み合わせることで、景気に価格が左右されるリスクを分散できるのです。

また、投資先の地域や通貨、投資するタイミングについても分散をすることも重要です。分散投資には、ある資産が値下がりした場合でも、他の資産の値上がりでカバーし、資産全体の損失をできるだけ少なくするメリットがありますから、投資の基本であることに間違いありません。

分散投資も間違うとデメリットになる

しかし、分散投資の仕方を間違えるとかえってデメリットになるので注意が必要です。

例えば株式投資をする場合。銘柄を分散するため、複数の国内自動車メーカーの銘柄を買ったとしましょう。いくつかの銘柄を持っていれば、一見すると分散しているようですが、決してリスクを分散したことにはなりません。

なぜでしょうか?それは持っている銘柄はすべて国内の自動車会社の株です。同じ業種の銘柄は(必ずではないですが)、似たような動きをすることがあるからです。自動車業界の景気が悪くなると、どの銘柄も下がってしまうかもしれないのです。

このように自動車・食品・製薬などで“同じ業種”ばかり買ってはいないでしょうか。あるいは、メーカー・小売業・情報通信業といった“業界”の偏りはないでしょうか。同じ業界の会社の株は、やはり似たような動きをする可能性があります。

業種・業界も分散したほうがよいですし、場合によっては国内に限らず海外の会社も含めて考えることが重要です。

例えば米国の有名企業の株式を、業界を分けて買うのはどうでしょうか。自動車、IT、金融、小売……。業界や業種、規模などを分ければ分散投資にはなりそうです。

しかしこの手法も、米国という一つのカゴともいえます。米国経済が冷え込むと、どの商品も程度の差こそあれ下がってしまうかもしれません。

このように、一見、分散しているようで分散投資のメリットを得られないやり方もありますから注意が必要です。

そもそも分散はリスクを抑えるために行うもの

資産運用においてのリスクは、人それぞれの資産の状況や、投資の目的によって「許容度」が異なります。投資にまわせる資産が大きい人や、投資の期間が十分に取れる人は、多少リスクの高い投資をしても取り戻せる確率が高いかもしれませんし、生活に困ることはないかもしれません。

しかし逆に、投資にまわせる資産がまだ十分ではない人、投資できる期間が短い人は大きなリスクを取ることはできません。

いずれにしても、大切なことはリスクをコントロールすることで、その方法の一つが分散投資ということです。

相場の動きは、上げ下げを繰り返すので予測は困難です。ですから値上がりするものを予測するより、値動きの異なる金融商品を組み合わせて全体の損失を抑えることのほうが、分散投資には適しているといえるのです。

投資初心者で自分では金融商品を選べないという人も少なくないでしょうが、リスク分散が考慮されている金融商品も存在します。まずは投資や資産運用に詳しい人に相談しながら、自分がとれるリスクを考え、分散投資の一歩を踏み出してみましょう。(提供=auじぶん銀行)

執筆者:三原由紀(ファイナンシャル・プランナー)

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