2020年1月30日10時時点に神田卓也さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日29日(水)の米ドル/円は、109円台前半を中心とするもみ合いが続き、終値ベースでは約0.1%の小幅安となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)後のパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見を受けて米長期金利が低下する中、小規模なドル売りが出た。パウエルFRB議長が、新型コロナウイルスの感染拡大は経済活動の阻害要因になり得るとして、「非常に慎重に注視する」と述べた事が重しとなった。中国の新型コロナウイルスについては、過度な懸念は後退しているものの、感染の拡大が続く中で市場心理が改善するには至っていない。

現在の為替相場の戦略やスタンス

なお、本日30日(木)は世界保健機関(WHO)が緊急会合を開き、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言するかどうかを改めて判断する。FOMCを無難に通過した事で市場の関心は新型ウイルスに引き戻されると見られ、本日30日(木)の米ドル/円は上値の重い相場展開が続く公算が大きい。週初に空けた「窓閉め」に繋がる109.30円前後は引き続きレジスタンスになりそうだ。一方、今週安値の108.75円前後はひとまずサポートになると見られる。ただ、新型ウイルスの感染拡大などで市場心理が悪化しやすい環境を踏まえれば、下抜けをより警戒すべきだろう。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券(株)(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)を経て、1991年(株)メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月(株)外為どっとコム総合研究所入社。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。