【目次】
①️ウイルテックIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【2/27更新】
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント 【2/20更新】 ※有料会員限定
- 会社名
- 株式会社ウイルテック
- コード
- 7087
- 市場
- 東証二部
- 業種
- サービス業
- 売買単位
- 100株
- 代表者名
- 代表取締役社長 宮城 力 /1977年生
- 会社住所
- 大阪府大阪市淀川区東三国4-3-1
- 設立年
- 1992年
- 社員数
- 3,112人(2019年12月31日現在)
- 事業内容
- 製造請負・製造派遣事業、機電系・建設系技術者派遣事業、 受託製造事業
- URL
- https://www.willtec.jp/
- 資本金
- 98,000,000円 (2020年2月3日現在)
- 上場時発行済み株数
- 6,058,500株
- 公開株数
- 1,788,500株
- 連結会社
- 6社
- スケジュール
- 仮条件決定:2020/02/18→1,100~1,200円に決定
- ブックビルディング期間:2020/02/19 - 02/26
- 公開価格決定:2020/02/27→1,200円に決定
- 申込期間:2020/02/28 - 03/04
- 上場日:2020/03/06→初値1,200円
- シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
- 主幹事証券:SMBC日興証券 (SMBC日興証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:野村證券
- 引受証券:大和証券
- 引受証券:みずほ証券
- 引受証券:岩井コスモ証券
- 大株主
- 小倉秀司 64.74%
- (株)RASアセット 14.41%
- 宮城力 7.05%
- 野地恭雄 1.51%
- 西隆弘 1.09%
- 渡邊剛 1.09%
- 東和登 0.84%
- ウイルテックグループ従業員持株会 0.54%
- 田中伸也 0.25%
- 水谷辰雄 0.25%
- 業績動向(単位:1千円)
売上高 経常利益 当期利益 純資産 - 2017/03 単体実績
10,337,159 410,954 107,196 1,987,938 - 2018/03 連結実績
20,001,644 994,156 746,533 4,099,345 - 2019/03 連結実績
22,899,832 939,870 649,625 4,679,801 - 2019/09 第2四半期連結実績
12,250,588 627,538 413,578 5,018,683 - ロックアップ情報
- 指定された株主は上場後90日目の2020年6月3日または上場後180日目の2020年9月1日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
- 調達額(公開株数×公開価格)
- 21億4620万0000円(1,788,500株×1,200円)
- 潜在株数(ストックオプション)
- 789,500株
- ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
- 株式会社ウイルテック<7087>は製造請負・製造派遣事業、技術者派遣事業、受託製造事業などを手掛ける企業である。
■事業内容詳細
同社は下記事業より構成されている。
・マニュファクチュアリングサポート事業
・コンストラクションサポート事業
・EMS事業
●マニュファクチャリングサポート事業
マニュファクチャリングサポート事業では下記3事業を手掛けている。
① 製造請負・製造派遣事業
メーカーを顧客として、一般的に顧客の工場等を借り受け、事業所を設置し顧客と契約したものを製造する。
② 電機系技術者派遣事業
人材派遣会社に登録している技術者を、取引先の事業所へ派遣する。産業機械・装置メーカー・民生機械メーカー等を顧客として、機械、電気・電子、組込・制御等の開発、設計技術を提供する。
③ 修理サービス事業
破損し、不具合の発生した製造物を補修・修理する。
●コンストラクションサポート事業
コンストラクションサポート事業は、建設系技術者の派遣事業を行っている(人材派遣会社の登録者を取引先に派遣)。建設業者を顧客として、建築・土木・電気設備等の設計技術を提供する。
●EMS事業
EMS事業は下記2事業から構成されている。
① 受託製造事業
電子機器等の受託生産を行う。主として電気機械等に用いられるプリント基板の実装工程等を受託し、生産活動を行っている。
② 電子部品卸売事業
産業機械を製造する電機メーカーなどに対して、電子部品メーカーより購入した電子部品を販売している。
●その他事業
障害者支援事業、畜産業及び海外事業をその他事業として手掛けている。
■同社の特徴
少子高齢化によりモノ作りの現場においても人手不足の状態にある中で、同社では採用システムの改善に注力している。24時間対応の採用システムを導入し、365日対応のコールセンター受付やWeb面接を導入している。また自社採用サイト「ザ・工場の仕事」を作成し、多様な採用チャネルを構築した。
派遣事業・請負事業のマッチングの強化を進めており、応募者へ応募案件以外にも複数の選択肢を提示し、応募者にマッチする案件で採用する仕組みを構築している。
尚、技術者は正社員として採用し教育等を行った上で派遣を行っており、正社員比率は2019年3月期時点で71%である。
■部門別損益
2019年3月期の部門別損益は下記となっている。
2019年3月期 売上高229億円、営業利益8.5億円
・マニュファクチャリングサポート事業 売上高160億円、セグメント利益5.8億円
・コンストラクションサポート事業 売上高30億円、セグメント利益1.3億円
・EMS事業 売上高38億円、セグメント利益1.1億円
・その他 売上高2.8億円、セグメント利益0.2億円
マニュファクチャリングサポート事業が全体売上高の70%を占める同社最大の事業である。またコンストラクションサポート事業、EMS事業は、売上高30~40億円でほぼ類似の事業規模となっている。
■主要取引先
同社の主要取引先はパナソニック系の通信半導体会社であるスカイワークスフィルターソリューションズジャパン株式会社である。2019年3月期は27億円の売上高を計上し、売上全体に占める比率は12%である。
他に売上全体に対し10%以上を占める企業はない。よって同社は幅広い企業と取引を行うことで事業を拡大している。
■業績推移
2017年3月期 売上高103億円、経常利益4.1億円、当期純利益1.1億円
2018年3月期 売上高200億円、経常利益9.9億円、当期純利益7.5億円
2019年3月期 売上高229億円、経常利益9.4億円、当期純利益6.5億円
2020年3月期(予想) 売上高250億円、経常利益11億円、当期純利益7.6億円
※2018年3月期より連結決算
既に売上高200億円の大台を突破している。また2020年3月期に経常利益10億円の突破を見込むなど、順調に事業は拡大している。
今期(2020年3月期)はQ2時点で売上高123億円、経常利益6.3億円であり、通期予想達成に向け進捗は順調である。
■財務状況
2019年3月期末時点で資産合計97億円に対し純資産合計47億円、自己資本比率48%である。
借入金12億円に対し、現預金36億円を有しており財務的な懸念事項はない。
■資金使途
IPOにより9.3億円の資金調達を行い、下記の使途を予定している。
・子会社の設備投資資金に対する貸付 5.8億円
・人事給与システム等のシステム更新に係る設備投資資金 2.3億円
・ロボット関連への設備投資資金 0.3億円
・事業拡大のための採用費用等 0.8億円
調達資金の半数は、子会社であるデバイス販売テクノ株式会社による須賀川工場の移設(又は増設)の設備投資に向けて、同社への貸し付け資金となる。
尚、東京証券取引所市場第2部への上場予定である。
■株主構成
同社創業者である小倉会長が筆頭株主(株主シェア65%)である。また小倉会長の資産管理会社である株式会社RASアセットが第2位株主(同14%)。
宮城社長は第3位株主(同7.1%)である。会長及び社長の関係先で80%以上の株式が所有されており、安定的な株主構成である。
尚、金融機関及びファンド系及び法人の株主参入はない。
■まとめ