2020年2月12日10時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日11日(火)の米国株は上昇し、S&PとNASDAQは最高値を更新した。ただ、FTCがハイテク大手を調査しているとの報道を受けて上げ幅を縮小。株の上昇に連れ、米ドル/円は再び110円台をトライする展開だったが、米株の失速とともに失速。本稿執筆時点の米ドル/円は109.85円レベルで膠着状態。一方、昨日11日(火)のNY市場ではドルが反落。ラガルドECB総裁が利下げ検討の可能性を示唆しなかったため、ユーロは下げ渋り。ユーロは対円でやっと120円を割り込んだが、急落はせず現在119.88円で推移。ユーロは対豪ドルでは依然として上値が重く、ユーロ/豪ドルは1.6250豪ドルに続落。

現在の為替相場の戦略やスタンス

注目はユーロ/豪ドル。1月はイラン危機やコロナショックで大きく値を下げた豪ドルだが、今月、主要通貨の中、対ドルで値を上げているのは豪ドルのみ。一方対米ドルで大きく値を下げているのが、ポンドやユーロといった欧州通貨。この要因は、コロナをきっかけにしたチャイナリスクを豪ドルはすでに織り込んでしまっているが、これからチャイナリスクを織り込むのは欧州通貨であるからだと想定している。もし、豪ドルがチャイナリスクを織り込んでいないのであれば、RBAは利下げしたはずだ。ユーロ/豪ドルの戻り売りで臨みたい。

西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。