米E-Trade Financial StreetWise社が、経験豊富な投資家を対象に行った最新の四半期追跡調査によると、投資家は経済と株式市場にますます楽観的になっている。
E-Trade社によると、現在の市場について、第1四半期の調査対象者の61%が強気だと答えており、昨年第4四半期の調査対象者の50%、昨年第1四半期調査の46%から上昇した。同社によると、オンライン証券取引口座で1万ドル以上を運用している909人の個人投資家のうち、第1四半期末までに株式市場が上昇すると考えているのは56%、下落すると考えているのはわずか24%だった。
投資家の49%が経済を「B」と評価
今回調査対象となった投資家の半数近く(49%)は、経済を 「B」 と評価しており、昨年第4四半期の42%から上昇した。これに対して、経済を 「A」と評価したのは23%で前回16%から上昇した。「C」は22%で前回32%から低下、「D」が4%で前回8%から低下、「F」と評価したのは2%と前回を同じだった
E-Trade社によると、調査対象となった投資家のほぼ半数(46%)が、米連邦準備制度理事会(FRB)は今年は政策金利を据え置くと予想しており、昨年第4四半期の40%から上昇した。一方、2%が今年2回の利上げを予想し、昨年第4四半期の0%から上昇した。29%が今年1回の利上げを予想しており、昨年第4四半期の12%から上昇した。今年1回の利下げ予想は8%で前回35%から低下、今年2回の利下げ予想は1%で前回4%から低下、分からないとの回答は7%で前回8%から低下した。
株式への関心は依然として高い中、上場投資信託 (ETF) への関心は高まっており、今回調査対象となった投資家の41%が関心を示し、昨年第4四半期の33%、昨年第1四半期の30%から上昇した。同時に、昨年第4四半期以降、大型株と中型株への関心が高まったという。
家族の投資動向
また今回調査で、親である投資家がどのように財務上の意思決定を行っているかを調べたところ、肯定的な回答と否定的な回答の両方があった。
肯定的な結果の1つとしては、4人に3人(75%)の親は、パートナーが財政的な意思決定に役立つと考えており、全人口の73%を上回った。同様に、親の4人に3人(75%)は、パートナーが自分の意見を言わずに投資の意思決定を行うことに満足していると答え、全人口の67%を上回った。
しかしE-Tradeは、「投資を決定する時に、悪者になる可能性がある」と指摘し、調査対象となった親の42%がパートナーに知らせることなく資金を動かすことが多いと答えた。全人口では34%だった。
一方、親の39%はパートナーに何も言わずに投資を決めてしまうことに罪悪感を感じることが多いと答えたのに対し、全人口では26%だった。
E-Trade社投資戦略担当副社長Mike Loewengart氏は、声明で「親にとって、子供たちは全く新しい経済的な義務を作り出す。親に対する要求が高まっている中で、パートナーと協力して金銭的な決断をすることは、家族の財政的な戦略を立てるために不可欠であり、そのような習慣を次世代に伝える機会となる可能性がある」と述べた。
また同氏は、「家族の資金計画については、親は投資・大学の貯蓄計画から住宅ローン・緊急資金まで、全体的な財政状況を検討する必要がある」とし、「時間軸、リスク許容度、財務目標を理解して、将来の道筋作成に役立てて欲しい」と強調した。
アドバイザーの使用とその他のヒント
Loewengart氏は、親たちが家族の将来を計画する際に考慮すべき追加の対策を示す。第1に、「予想外の出費が多い」ため、「前もって計画する」ことが最善であり、「毎週少しずつ貯金することで緊急資金を作る。3〜6カ月の生活費は良い目標である。その資金には手を出さない」と言う。第2に、教育費は「過去数十年間で急激に増加しており、過去を踏まえると、学費は今後も上昇し続けるだろう」と語り、今から貯蓄を始めるのは良い考えだと指摘した。
また、親は「プロと一緒に仕事をすることを考えて下さい。デジタルツールや自助努力の方法はたくさんありますが、家計を自分で管理するのは難しいこともある。家族の複雑な資金需要を考慮し、資格を持つファイナンシャルプランナーまたは投資アドバイザーと相談して、投資目標を立て、それを達成するための戦略について話し合うことを検討して下さい」と付け加えた。
さらに同氏は、「退職貯蓄は投資計画の中核となるべきですが、この口座の受益者を指定することの重要性を過小評価しないで下さい。子供を持つなどの大きなライフイベントは、受取人の選択に影響を与える可能性があり、受取人の更新は迅速かつ簡単だ。実際、口座開設の過程で受取人の指定が行われることが多い。少なくとも年に1度は受益者を見直し、あなたの意図と一致していることを確認しましょう」と示唆した。
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