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【目次】
①️ドラフトIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【3/6更新】
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント 【2/28更新】 ※有料会員限定

会社名
株式会社ドラフト
コード
5070
市場
マザーズ
業種
建設業
売買単位
100株
代表者名
代表取締役 山下 泰樹 /1981年生
会社住所
東京都渋谷区神宮前一丁目13番9号
設立年
2008年
社員数
111人(2020年1月31日現在)
事業内容
空間(オフィス、商業施設、都市開発、環境設計、その他)の企画デ ザイン・設計・施工
URL
https://draft.co.jp/
資本金
20,000,000円 (2020年2月12日現在)
上場時発行済み株数
4,470,000株
公開株数
1,180,000株
連結会社
1社
スケジュール
仮条件決定:2020/02/28→1,520~1,580円に決定
ブックビルディング期間:2020/03/02 - 03/06
公開価格決定:2020/03/09→1,580円に決定
申込期間:2020/03/10 - 03/13
上場日:2020/03/17→初値1,221円
シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
主幹事証券:SMBC日興証券 (SMBC日興証券の詳細記事はこちら)
引受証券:みずほ証券
引受証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
引受証券:野村證券
引受証券:極東証券
引受証券:いちよし証券
大株主
山下泰樹 69.90%
TDA(株) 25.42%
長谷川幸司 0.48%
荒浪昌彦 0.38%
黒田直子 0.36%
那須俊貴 0.23%
平野紗枝子 0.19%
松永航 0.19%
吉岡隆之 0.18%
深澤伸行 0.15%
業績動向(単位:1千円)
売上高 経常利益 当期利益 純資産
2017/03 単体実績 
3,124,834 -68,473 -79,184 42,607
2018/03 連結実績 
4,340,556 247,023 172,939 200,376
2019/03 連結実績 
4,696,689 365,754 260,692 402,771
2019/12 第3四半期連結実績 
3,237,785 76,120 53,146 441,010
ロックアップ情報
山下泰樹、TDA株式会社、長谷川幸司、荒浪昌彦、黒田直子、山下希穂子は上場後180日目の2020年9月12日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
調達額(公開株数×公開価格)
18億6440万0000円(1,180,000株×1,580円)
潜在株数(ストックオプション)
184,000株
ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
株式会社ドラフトは空間開発の企画・設計・施工を手掛ける企業である。オフィスデザインを中心に商空間デザイン、都市開発・環境設計など幅広い分野でサービスを提供している。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

■事業内容詳細
同社は空間開発の企画・開発・施工を下記3領域で手掛けている。

・オフィスデザイン
・商空間デザイン
・都市開発・環境設計


■同社の強み
同社ではデザインを主軸に意思決定を行っており、従業員の約6割がデザイン部門に所属している。

事業の最上流からデザイン思考でサービスを提供しており、分業体制による専門性を持ったプロジェクトマネジメント(※1)とコンストラクションマネジメント(※2)で、細部にまでこだわったデザインと設計を実現した。本体制により企画から設計、施工まで総合的な空間開発サービスを提供している。

※1プロジェクトマネジメント(PM)→プロジェクトの全体計画を立案し、コスト・資源・時間を総合的に管理してプロジェクトを完了へ導くコントロールを指す
※2コンストラクションマネジメント(CM)→プロジェクトの全体計画に従い、主にコスト及び外注管理を行い事故なく、計画通りにプロジェクトを完了させるコントロールを指す

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

●3Dイメージパース及びデジタルテクノロジーへの取り組み
顧客と完成イメージを共有する3Dイメージパースを、専門技術を持つD-RAWRITE INC.(子会社)で制作している。2013年11月にフィリピンに3D制作を行う子会社を設立し、莫大な時間を要する3Dイメージパースの制作を分業することで、業務効率の向上に繋げている。

また同社では、IoTやRPAなどを用いたテクノロジーによる業務効率の向上を研究実践している。一般的にデジタル化が遅れているといわれる建設業界において、同社ではデジタルテクノロジー導入に対し積極的な投資を行っている。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

■分野別販売実績
2019年3月期の事業分野別の売上高は下記となっている。

2019年3月期 全体売上高47億円
・オフィス 32億円
・商業施設 4.7億円
・都市開発・環境設計・その他 11億円

全体売上の68%がオフィス分野から計上されており、事業分野の規模としてはオフィス→都市開発・環境設計・その他→商業施設の順となっている。

同社はオフィス設計会社としての事業を中心に、都市開発設計や商業施設の設計も手掛ける状態である。

尚、主要取引先はサンフロンティア不動産。2019年3月期の売上高7.1億円であり、全体に対する売上シェアは15%となっている。


■業績推移
2017年3月期 売上高31億円、経常利益▲0.7億円、当期純利益▲0.8億円
2018年3月期 売上高43億円、経常利益2.5億円、当期純利益1.7億円
2019年3月期 売上高47億円、経常利益3.7億円、当期純利益2.6億円
2020年3月期(予想) 売上高59億円、経常利益5.0億円、当期純利益3.2億円
※2018年3月期より連結決算

順調に事業は拡大しており、2020年3月期は売上50億円の大台突破の予定である。

今期(2020年3月期)は対前年同期比で売上高+26%増、経常利益+36%増と高い成長を予想する。Q3累計で売上高32億円、経常利益0.8億円となっている。通期予想の売上高は受注済み及び受注見込み案件の積上げに加えて、過去実績に基づく季節変動比率を使用した計算値の両者の平均値で算出されている。

今期は販管費の伸びはあるものの、売上高の伸びにより利益拡大もなされる計画である。


■財務状況
2019年3月期末時点で総資産22億円に対し、純資産合計4.0億円。自己資本比率19%である。

借入金9.7億円に対し、現預金9.0億円など流動資産合計18億円となっている。尚、貸借対照表の借り方における最大の科目は現預金である。

キャッシュ・フロー計算書において営業活動によるキャッシュ・フローは2018年3月期+4.4億円、2019年3月期▲1.1億円。2019年3月期は仕入債務の減少(▲5.4億円)及び法人税等の支払(▲1.1億円)により、営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなっている。


■資金使途
IPOにより13億円の資金調達を行い、下記の使途を予定している。

・今後の事業拡大にともなう人材採用費及び人件費 3.1億円
・知名度及び認知度向上などのための広告宣伝費 5.2億円
・2021年3月期に予定するサテライトオフィス新設 0.3億円
・2022年3月期中に予定する本社移転費用 3.9億円

調達資金の約半数は広告宣伝費に投じられる。


■株主構成
山下社長が筆頭株主(株式シェア70%)である。また第2位株主(同25%)のTDA株式会社は山下社長の資産管理会社。山下社長の関係先で株主シェアの95%が保有されており、安定的な株主構成である。

尚、TDA株式会社を除き個人のみの株主構成である。


■まとめ