花火大会から花見までフルアテンド

ファミリーオフィスのリアル#5
(画像=Michal Durinik/Shutterstock, ZUU online)

汗が噴き出すようなうだる暑さの中、東京湾にはたくさんの屋形船が停留していた。この日は東京湾の花火祭り。その中に、一隻のクルーザーが停泊していた。

このクルーザーは、ファミリーオフィスを運営している百武資薫さんと20年来の付き合いがある顧客が所有するもの。百武さんの紹介で購入したものだ。乗船客は、所有者の富裕層一家に加えて、お友達など総勢20人だ。

この日に合わせて、百武さんは綿密な準備と調整を行ってきた。花火が最も良く見える停泊場所の抽選に応募したり、船内で乗船者を楽しませるようイベントをやったりと、さまざまな趣向を凝らすためだ。

料理は当然、高級ホテルのオードブル。高級シャンパンやワインも振る舞われ、乗船客たちは、イベントに花火にと大満足で帰路に就いたという。

花火大会以外にも、春は隅田川で花見、秋は京都で紅葉狩りなど、各種イベントで富裕層のニーズをくみ取り、ホテルの手配から場所の確保、酒や料理の手配、そして富裕層たちが喜ぶイベントまで催す徹底ぶりだ。

看板もない知られざる名店にご案内

イベントだけではない。

もともとは花街だったものの、今はマンションなどが建ち並ぶ住宅街の一角に、少し古風ではあるものの、何の変哲もない一軒家がある。じつはこの家、誰もが知っている一流企業の社長や、銀行の頭取、そして起業して巨額の資産を保有する富裕層が足繁く通う店なのだ。