2020年3月5日11時時点に神田卓也さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日4日(水)の米ドル/円は、約0.4%上昇して107.50円台でクローズ。朝方には106.84円前後まで下落して5カ月ぶりの安値を更新したが、その後は反発した。高値は欧州市場序盤に付けた107.68円前後。米大統領選に向けた民主党予備選挙のヤマ場となるスーパーチューズデーで中道派のバイデン候補が躍進した事(左派のサンダース候補の独走を阻止した事)から市場心理が改善。なお、NYダウ平均はスーパーチューズデーの結果を好感して1100ドル超値上がりした。NYダウ平均は、今週に入り2日(月)に1200ドル高、3日(火)は780ドル安、そして昨日4日(水)の1100ドル高と上下に荒っぽい動きが続いている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円は昨日4日(水)の値幅が今週初めて1円未満にとどまるなど、徐々に落ち着きを取り戻しつつある。106円台後半の下値の堅さをひとまず確認したものの、新型コロナウイルスを巡る懸念が強い中では戻りを試す展開にはなりづらいのだろう。本日5日(木)朝も107.70円台に上昇する場面があったが早々に失速した。107.65~107.90円を行使価格とする本日5日(木)満期のオプションが合計で20億ドル強設定されており、このオプションが上値を阻んだ模様。本日5日(木)の米ドル/円は、少なくともNYカットオフタイム(日本時間24時)までは107円台を中心とするもみ合いになりやすいと考えられる。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券(株)(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)を経て、1991年(株)メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月(株)外為どっとコム総合研究所入社。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。