2020年3月11日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日10日(火)はトランプ米大統領の景気刺激策期待や、習近平国家主席の湖北省武漢市視察などが好感されて米ドル/円は一時105円台まで急反発する展開となった。米ドル/円は急落前の水準まで戻しており、ここからは米景気刺激策の内容や、新型ウイルスの感染拡大状況を見ながらトレンドを見極めていくことになる。

現在の為替相場の戦略やスタンス

マーケットに蔓延していた新型ウイルスに対する過度な警戒感はなくなったように思えるが、まだまだ値動きは激しいので、まずはポジションサイズを縮小して、とにかくボラティリティから身を守るべきだろう。戦略としては各国が景気刺激策を打ち出すたびに強烈に巻き戻されてしまうので、いまのモメンタムで米ドル/円を売っていくにはややリスクが高いと思う。日足チャートを見ても今週9日(月)に長い下ヒゲを付けて、昨日10日(火)は大陽線になるなどテクニカル面でも米ドル/円の立ち位置が改善されていることがわかる。ターゲットは2月20日高値の112.22円から9日(月)安値の101.18円の半値戻しとなる106.70円あたりだろうか。とはいえ、世界的に新型ウイルスの感染拡大は止まってはいないことを考えれば、積極的に買っていく状況でないことも確かだ。大きく捕まらないようストップは必須として、丁寧に押し目を拾っていきたい。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。