2020年3月12日9時時点に神田卓也さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
昨日11日(水)の米ドル/円は、約1.1%下落して104円台半ばでクローズ。荒い値動きが続いているものの、前日の3.1%高、前々日の2.8%安に比べればやや落ち着いたとも言える。NY市場では、世界保健機関(WHO)が新型コロナウイルスについて「パンデミック(世界的大流行)」に相当すると表明した事などからダウ平均が1500ドル近く下落したが、米ドル/円は104円台を維持した。米政府が新型コロナウイルス対応で大規模な刺激策を打ち出すとの観測から米長期金利が上昇した事に支えられたようだ。
現在の為替相場の戦略やスタンス
本日12日(木)日本時間午前10時からトランプ米大統領が経済や医療の問題について演説を行う予定となっており、市場の注目が集まっている。また、豪、米、英など主要国の中銀が金融緩和に動く中、本日12日(木)、欧州中銀(ECB)がこれに続くと見られている。ただ、利下げ幅は10bp(0.10%)程度と見られており、効果を疑問視する声も少なくない。米ドル/円は、これらの材料に振らされながら本日12日(木)も不安定な値動きが続く公算が大きい。想定レンジは103.10~106.10円と、引き続き広めに見ておきたい。
神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券(株)(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)を経て、1991年(株)メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月(株)外為どっとコム総合研究所入社。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。