大きな利益を狙えるため、資産運用の手段として多くの投資家の注目を浴びるFX。ハイリスク・ハイリターンなので、初心者はFXを正しく理解しておく必要がある。本稿では、FXの魅力や仕組み、特徴、リスクなどをわかりやすく解説する。

目次
1,FXとはどんな投資か
2,FXはいくらから始められる?
3,FXの利益はどうやって決まるのか?
4,FXの5つのメリット
5,FXの3つのデメリット
6,初心者によくある5つの失敗例
7,FX投資家の資産を守る仕組み
8,初心者が知っておきたい2つのこと
9,FX初心者の心構え

1,FXとはどんな投資?2国間の通貨を交換して利益を出す取引

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(画像=wsf-s/Shutterstock.com)

FXとは外国為替証拠金取引のことで、直訳すると「Foreign Exchange=外国為替」。しかし現在では、一般的に2つの異なる国の通貨を交換(外国為替取引)する際に、証拠金をFX業者に差し入れて、その何倍もの金額の取引(証拠金取引)を行うことを「FX」と呼んでいる。

FXの基本は、2国間の通貨の交換だ。たとえば、(日本円を売って)米ドルを買い、為替相場が有利に動けばその米ドルを売って(日本円を買い)利益を確保する。1ドル=100円のときに円でドルを買い、1ドル=110円(円安)になったら、そのドルを売って円を買うのだ。

FXは「証拠金取引」なので、レバレッジ(てこの原理)効果により、証拠金の金額にレバレッジ倍率を掛けた大きな金額で為替取引を行うことができる。手元に1万円の資金(証拠金)があり、レバレッジを10倍かけると、1万円×10倍=10万円のFX取引ができるようになる。

100円で買った1ドルが、1%円安になって101円になったとしよう。レバレッジ1倍の場合は、1円の利益だ。レバレッジ10倍の場合は10円で、10%の利益。このようにレバレッジをかけると、為替相場が有利な方向に変動すれば、少ない投資額で大きな運用利益を出すことができるのだ。

2,FXはいくらから始められる?必要最低金額を紹介

FXは、どのくらいの資金があれば始められるのだろうか?

FXに必要な最低金額は通貨ペアで決まる 米ドル/日本円なら5万円以下でも

FXの取引単位は、FX業者や通貨ペアによって異なる。通貨ペアとは、2ヵ国の通貨の組み合わせのことで、「米ドル/日本円」のように表記される。1単位=1万通貨が一般的だ。FX業者によっては、「南アフリカランド/円」、「トルコリラ/円」、「メキシコペソ/円」が、1単位=10万通貨の場合もある。

通常「米ドル/円」の取引単位は、1万米ドルだ。たとえば1米ドル=108円(為替スプレッドを考慮しない)の場合、レバレッジをきかせなければ必要証拠金が108万円あれば1単位(1万米ドル)を購入できる。

この場合の、レバレッジ倍率別の必要証拠金と証拠金割合を見てみよう。   「米ドル/円」1単位の取引額に必要証拠金額

レバレッジ倍率 必要証拠金 取引額の証拠金割合
1倍 108万円 100%
3倍 36万円 33.33%
5倍 21万6,000円 19.44%
25倍 4万3,200円 4%

「米ドル/円」1単位(1米ドル=108円の場合)のFX取引を行う際には、レバレッジ倍率に応じて、4万3,200円~108万円の資金が必要になることがわかる。

取引額が10分の1のミニ取引も

SBI証券の「SBI FXα」ではミニ取引ができる。具体的には「米ドル/円」「ユーロ/円」「ポンド/円」「豪ドル/円」「NZドル/円」「南アフリカランド/円」の6通貨ペアについては、一般的な取引の10分の1の単位で取引ができる。

「米ドル/円」ミニ取引に必要証拠金額

レバレッジ倍率 必要証拠金 取引額の証拠金割合
1倍 10万8,000円 100%
3倍 3万6,000円 33.33%
5倍 2万16,00円 19.44%
25倍 4,320円 4%

たとえば、1米ドル=108円のときの米ドル/円のミニ取引では、レバレッジ25倍で4,320円、レバレッジ1倍なら10万8,000円の証拠金を差し入れれば取引できる。

マネックス証券の「FX PLUS」では、どの通貨ペアも1,000通貨から取引できる。上記と同条件の「米ドル/円」の取引なら、同様に4,320円~10万8,000円の証拠金が必要になる。

大きな損失が心配な人は、SBI証券の「SBI FXα」やマネックス証券の「FX PLUS」を利用して、通常の10分の1の取引単位で取引すれば、利益は少なくなるが、その分損失額も抑えられる。

さらに少額の1ドル単位での積立もできる

SBI証券の「積立FX」は、通常の取引単位の10分の1であるミニ取引より少額の、1通貨単位(米ドル/円なら1米ドル単位)から外貨を購入できるサービスだ。購入頻度を毎日、毎週、毎月のいずれかに設定できるので、1米ドルを毎日購入して積み立てることもできる。少額ながら、スワップポイントも毎日受け取れる。

レバレッジは最大3倍に抑えられており、1米ドル=108円のときに、レバレッジ3倍で1回につき1通貨購入する場合、1回ごとの証拠金は36円になる。

3,FXの利益はどうやって決まるのか?為替差益とスワップポイント

FXの人気が高いのは、他の金融商品と違って、利益の出し方が2通りあるからだろう。どちらの方法も利益の出し方がシンプルなので、初心者でも理解しやすい。

為替差益 通貨間の価値の差を利用

FXでは、為替レートの変動によって利益を得ることができる。「買ってから売る」しかできない外貨預金と違って、FXは「売ってから買い戻す」ことでも利益を出すことができるのが大きな特徴だ。

為替差益による利益の出し方を、簡単な例で確認してみよう。

・為替相場が円安に動くと予想する場合→外貨を買って、円安になったら売却する
1米ドル=100円のときに、100万円で1万米ドル(1取引単位)を購入する。その後円安に動いて1米ドル=110円になったときに1万米ドルを売却すれば110万円になり、差額の10万円が利益になる。

・為替相場が円高に動くと予想する場合→外貨を売って、円高になったら買い戻す
1米ドル=100円のときに、1万米ドル(1取引単位)を100万円で売却する。その後1米ドル=90円になったときに1万米ドル全額を90万円で買い戻すと、差額の10万円が利益になる。

スワップポイント 政策金利の差を利用する

国によって、通貨の金利は異なる。日本円のように金利の低い通貨を売却して、南アフリカランドやトルコリラをはじめとする高金利通貨を購入すれば、金利差(スワップポイント)が利益になる。

金利差がプラスである限りは、原則的に毎日スワップポイントを受け取ることができるが、金利差がマイナスになると、逆にスワップポイントを支払わなくてはならない。スワップポイントは、各FX業者のサイトで確認できる。

・スワップポイントを狙った利益の出し方の例
・10万(1取引単位)南アフリカランドを買う(日本円を売って南アフリカランドを買う)
・10万通貨につき、1日あたりのスワップポイントは80円
・スワップポイントがその後1年間(365日)変動しなかったと仮定
・1年間(365日)、買いポジションのまま保有

この場合、1年間で2万9,200円ものスワップポイントを受け取ることができる。

実際は、各国金利や為替相場の動きによってスワップポイントは日々変動する。公表されるスワップポイントはあくまでも実績であり、将来の受取額を保証するものではないことに注意したい。

4,FXの5つのメリット レバレッジ、手数料の安さ、24時間取引可能

ここまで、FXの仕組みや投資必要額、利益の出し方などの基本を解説してきた。FX初心者だけでなく、ベテランの投資家をも魅了するFXには、多くのメリットがある。ここでは、とりわけ初心者がFXを始めるきっかけになるであろう5つのメリットを整理して確認しよう。

メリット1――利益の出し方が2通りある

FX最大のメリットは、前述のとおり「為替差益」と「スワップポイント」という2通りの利益の出し方があることだ。これは、他の金融商品にはない大きな魅力だ。

FX取引を行う際は、「為替差益」か「スワップポイント」のどちらか目的にしてもいいし、両方を狙って取引することもできる。

メリット2――少ない資金で大きな金額の取引ができる

FXは証拠金取引の一種なので、証拠金の1~25倍のレバレッジ倍率を掛けた金額の取引ができる。手元資金があまり多くなくても、損失リスクに注意すれば、レバレッジ効果で大きな利益を狙うこともできるのだ。

メリット3――手数料が圧倒的に安い

FX取引にかかる手数料は、他の金融商品に比べると格段に安い。

どのFX業者を利用しても、取引手数料は無料だ。外国株の手数料は国内株に比べて高いのが一般的。ネット証券の米国株取引だと約定代金の0.45%(税抜、下限0米ドル~上限20米ドル)の手数料がかかってしまうのとは対照的だ。

さらにFXの為替スプレッド(手数料)も格安であり、2020年3年6日現在では、「米ドル/円」なら片道0.2銭が標準的だ。ネット証券の米国株投資では、ネット証券の片道為替スプレッド(一律25銭、マネックス証券は2020年4月の為替スプレッド見直し時まで0円)と比べると破格の安さだ。

メリット4――円高、円安のどちらでも利益を狙える

外貨預金では円高のときに外貨を買って、円安になったら外貨を売って利益を出すパターンしかない。FXなら円安のときに外貨を売って、円高になったら外貨を買い戻すことでも利益を出せる。

円高、円安のどちらに為替相場が変動しても、対応次第で利益を狙えるのはFXならではだ。

メリット5――24時間いつでも取引できる

時間帯の異なる世界各国の通貨を売買する取引なので、各国の市場の休場日以外なら基本的に24時間いつでも取引できる。

FXが活発に取引されるのは、米国と英国の為替市場が開いている18時から24時(日本時間)までの時間帯。日中仕事で取引できない日本の会社員でも、帰宅後に落ち着いて取引できるのもFXの大きな魅力だ。

5,FXの3つのデメリット 損失拡大リスク、変動しやすい相場など

取引がシンプルで大きな利益が狙えるFXだが、その一方でデメリットがあることも忘れてはならない。FX初心者が投資を始める前に、必ず押さえておきたいFXのデメリットを3つ紹介する。

デメリット1――レバレッジ効果による損失拡大リスク

レバレッジ効果は大きな利益を生む可能性があるが、大きな損失が生じるリスクもある。

為替相場が想定外に大きく変動した場合、ロスカットが発動されるまでに大きな損失が発生することもある。ロスカットとは一定の損失が発生した場合に強制的に取引を終了することだが、これに依存しすぎないことも大切だ。

証拠金維持率を割り込むことがないよう、逆指値注文を出しておいたり、レバレッジ率を低めに設定したりするなど、事前の対策で損失額を抑える工夫も重要になる。

デメリット2――為替相場に大きな影響を及ぼす要因が多い

為替相場は

・世界中で発生する大災害やテロ
・米国の雇用統計
・各国のGDPや貿易収支といった世界の主要経済指標の発表
・世界各国の政策金利の調整をはじめとする金融政策

などに大きく左右される。

欧米の主要経済指標や米国の雇用統計などは、日本の夜間に発表されるため、場合によっては朝になると為替レートが大きく変動していることもある。

FXで利益を出す、あるいは大きな損失を回避するためには、日頃から世界の重要経済指標の発表スケジュールやその内容をチェックして、為替相場の変動を見越した対応が重要になる。

デメリット3――一定以上の利益が出たら確定申告が必要

1月1日から12月31日までの1年間にFX投資で得た利益は、「雑所得」として扱われる。原則確定申告の必要があり、申告分離課税で一律20%が課税される。ただし経費を差し引いて、1年間のFXの利益を含む雑所得合計額が20万円以下の場合は、確定申告は不要だ。

株式や投資信託、債券などは証券会社の「特定口座(源泉徴収あり)」を利用できる。自分で確定申告不要をしなくて済むことを考えると、FXはひと手間かかってしまう印象だ。

なおFX、CFD、eワラントなどの店頭デリバティブ取引商品と、先物オプションや上場カバードワラントなどの市場デリバティブ取引商品は損益通算が認められている。FXで損失が出た場合は、翌年から3年間繰越控除をすることもできる。

6,FX初心者に見られる代表的な5つの失敗例

初心者はFXの特性を十分に理解していないため、間違った認識をもっていることがある。初心者が犯しやすい失敗例を5つ紹介するので、気をつけてほしい。

失敗例1――為替スプレッドが手数料であることを忘れている

FXの初心者は、「FXは他の金融商品に比べて取引コストが非常に安い」「取引手数料が無料」と聞いて、為替スプレッドという手数料の存在を忘れてしまうことがある。

ネット証券のFXは為替スプレッドが格安だが、取引金額が大きくなれば相応に手数料は増えるし、新規と決済のどちらにも為替スプレッドがかかる。FX業者や通貨ペアによって、為替スプレッドに差があることも覚えておきたい。

為替スプレッドはコストであることを忘れないで、複数の通貨ペアやFX業者を比較することを習慣にしてほしい。

失敗例2――ロスカットがあることで安心して、大きな損失を出してしまう

レバレッジ効果のある金融商品に慣れていないと、ロスカットに関する失敗を犯しがちだ。

為替相場の急落にロスカットの発動が間に合わず、ロスカット水準を下回って発動されて証拠金を失う、あるいは借金を負ってしまう場合もある。このような事態を避けるためには、そもそもロスカット水準(ロスカットが発動する証拠金維持率)ギリギリの取引にならないように、常に注意を払う必要がある。

FX業者によっては、証拠金維持率が100%もしくは50%など、あらかじめロスカット水準を設定しているところもある。自分の経験に合った水準を設定している業者を選ぶか、自分でしかるべき水準に設定するべきだろう。

ロスカットは資産を守る万能薬でないことを肝に銘じて、預け入れた証拠金を失わないように資金管理を徹底しよう。

失敗例3――レバレッジ倍率を最大にして、損失を出してしまう

確かにレバレッジ倍率が高いほうが、少ない投資額で大きな利益を出せる。しかし初心者がレバレッジ25倍で取引すると、早々にロスカットが発動してしまったり、瞬時に証拠金を失ってしまったりすることがある。

FX初心者のうちは、レバレッジ1倍もしくは3倍など低レバレッジで取引経験を積み、為替相場の分析力や相場観がついてきたら、徐々にレバレッジ倍率を上げるといいだろう。

失敗例4――スワップポイントがマイナスになり、逆に支払いが発生してしまう

原則的に、低金利通貨を売って高金利通貨を買えば、毎日スワップポイントを受け取ることができる。

しかし買い取引当初はスワップポイントがプラスであっても、スワップポイントは日々変動する。あまりないケースではあるが、ある日を境にスワップポイントのマイナスが続いて、逆にスワップポイントの支払いがかさんでしまうケースも考えられる。

スワップポイントは貯まるものと思い込まず、定期的に付与されるスワップポイントを確認すること。

失敗例5――予想が外れて損失が出ても、損切りできない

予想が外れて損失が出ても、いずれ回復すると信じてポジションを維持してしまう、あるいは損失が拡大してしまって「塩漬け」にしてしまうという失敗も多い。

初心者にありがちなパターンではあるが、損切りをできなければ損失額は増えるばかりだ。

少額で投資する初心者のうちに

・事前に逆指値注文を出す習慣をつける
・自動売買を試してみる
・自分で定額または定率の損切りルールを設ける

など、自分に合った損切り方法を見つけて、実践を繰り返すといい。FXの初心者にとって最も大切なことは、早めに損失を確定させる訓練かもしれない。

7,FX投資家の資産を守る仕組み リスクを遠ざけるシステム

FXは大きな利益を狙える反面、相場環境が悪化すると大きな損失が生じることもあるハイリスク商品だ。そのため、FXには損失額を拡大させないための仕組みや、FX業者が倒産しても投資家の資産を保全する仕組みがある。

為替変動による損失額を限定する仕組み

FXで大きな損失が発生してしまうのは、為替変動が原因の場合が多い。この影響を限定的にするためのシステムは、主に3つある。

1,「ロスカット」――強制反対売買による決済
相場環境の悪化によって、預け入れた証拠金に対して一定の割合まで損失額が拡大すると、強制的に反対売買を行う仕組みのこと。ロスカットが発動されないと、証拠金を上回る損失が出てしまうおそれがある。

ロスカット率(ロスカットが発動する証拠金維持率)は、FX業者によってあらかじめ設定されている場合と、投資家本人が設定できる場合がある。

2,「低レバレッジコース」――レバレッジ倍率を下げる
FXの一般投資家向けレバレッジ倍率は、1~25倍。為替変動によって、差し入れた証拠金を上回る損失が発生するのを避けるために、証拠金の割合を高めてレバレッジ倍率を低く抑えるコースが設けられている。

低レバレッジコースは、高レバレッジコースに比べて利益は小さくなるが、損失額も抑えられる。

3,「逆指値注文」――設定条件によって自動的に成行で決済する注文方法
買建玉(外貨を買って保有している)では「一定水準以下に下落したら外貨を売却する」、売建玉(外貨を売った場合)なら「一定水準以上に上昇したら買い戻す」という反対売買注文をあらかじめ出しておいて、損失を最小限に抑えることができる。

投資家の資産を保全する仕組み

FX業者が倒産した場合に、投資家がFX業者に預けた資産を保全するための「信託保全」という制度がある。国内のFX業者は投資家から預かった証拠金などを全額、FX業者自身の資産と区分して銀行に金銭信託することが義務付けられている。

これによって、万が一FX業者が倒産した場合でも、受益者代理人を通じて諸費用を控除した上で証拠金などが投資家に返還される。

8,FX初心者が知っておきたい2つのこと――FX 相場の格言から

これからFX取引を始める初心者にとって、FXという金融商品の特性を十分に理解しておくことは、自分の資産を増やし、守ることにつながる。FXの特徴を端的に表現した相場の格言を見ながら、FX取引に対する心構えを再確認してほしい。

「損せぬ人に儲けなし」

わずかなリスクまで排除していては、大きな利益を得ることは望めないという格言。

FXでも、レバレッジ効果による大きな利益を望むなら、多少のリスクがあっても恐れずチェレンジするべきだ。数回多少の損失が出ても、それを大きく上回る利益を出せるようになることが重要。

ただし、損失を最小限に抑えるための配慮と手間を忘れないようにしよう。

「まぐれ当たりで儲けた金は他人の金を預かったと同じ」

勝負は、勝つも負けるも2分の1の確率。初心者がたまたま勝ったからといって、それを実力だと勘違いして、根拠もなく積極的に仕掛けてはならないという格言。

初心者がFXを始めたばかりの頃に、運良く為替相場が有利に変動し、利益を得るというビギナーズラックをつかむことは珍しくない。

その後、同じような偶然を期待して適切なテクニカル分析やファンダメンタル分析を行わず、多額の資金を投入したり、手持ち資金を鑑みずにレバレッジ倍率を25倍にして取引を行ったりしていると、大きな損失を被ることになるので十分注意すること。

FXで利益が出たときこそ、初心に帰って手堅く取引をし、経験を積むべきだ。

9,FX初心者の心構え メリット以上にデメリットや失敗事例に注意を

FXという金融商品は仕組みがシンプルなので、利益の出し方や少ない資金で大きな利益を得られるというメリットなどは、FX初心者でもすぐに理解できるだろう。

しかし、最初に学ぶべきはFXのデメリットや先人たちの失敗例だろう。レバレッジをかけて取引するため、為替相場が反対方向に大きく動くと自己資金を失うだけでなく、借金を負うリスクもある。

FX初心者は、FXのデメリットを認識し、失敗事例から大いに学んでほしい。いかにして損失を限定して資産を守るかを考えた上で、利益を出す方法に知恵を絞るといいだろう。

文・近藤真理(フリーライター)/MONEY TIMES

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