あおぞら銀行のマネーサービス「BANK」をご存じですか。

正式な名称は「あおぞら銀行・BANK支店」、旧インターネット支店のリニューアル版として2019年7月16日に始まりました。このBANK支店の金利が国内最高水準だとの評判が広まり、口コミサイトを賑わせています。

好金利は魅力的ですが、金利以外の情報も確認しておきたいところではないでしょうか。そこで、今回はあおぞら銀行・BANK支店のメリット・デメリットについて、徹底解説しましょう。

あおぞら銀行の支店とBANK支店は何が違う?

あおぞら銀行,bank支店,メリット,デメリット
(画像=PIXTA)

あおぞら銀行は、関東を中心に全国20ヵ所の有人店舗を構える普通銀行です。有人店舗の窓口では、預金口座の開設や投資商品や保険商品の購入、相続関連の相談など、一般的な銀行の各種業務を行っています。

一方、BANK支店は実店舗を持たない「ネット支店」です。口座の開設から資金管理、投資商品の購入などを、全てスマホやパソコンの操作で済ませることができます。また、専用のスマホアプリもあり、より手軽に資金管理を行うことができます。

実は、あおぞら銀行には既存の「インターネット・バンキングサービス」があり、有人店舗で開設した口座でもインターネット上での取引が行えます。では、インターネット専用支店であるBANK支店を、わざわざ利用するメリットは、どこにあるのでしょうか。

BANK支店には、金利の高さに代表される6つのメリットがあります。

メリット1: あおぞら銀行BANK支店のメリットは0.20%の普通預金金利

「普通銀行よりもネット銀行のほうが、金利がいい」のは、もはや常識です。しかし、高金利のメリットを享受するには「提携カードや提携サービスの利用」「一定残高以上を維持」など、さまざまな取引条件があります。

ところが、BANK支店の普通預金口座には、金利適用のための条件が一切ありません。すべての口座開設者に、提示されている金利が適用されます。

その金利は、なんと業界最高水準の0.20%です!(2020年4月6日現在)

日本国内の銀行では低金利が続き、大手銀行の普通預金口座金利は軒並み0.001%、ネット銀行でも高くて0.02%程度だと聞けば、この0.20%がいかに突出した数字かおわかりになると思います。

しかも、この数字は、あおぞら銀行BANK支店の「定期預金1年型」と同等の金利(2020年4月1日適用金利)です。定期預金口座を開設するためには、50万円以上の預け入れが必要です。1円から開設できる普通預金口座に定期預金口座並みの金利がつく銀行は、BANK支店の他にはなかなか見あたりません。

メリット2: ゆうちょ銀行ATMを使えば入出金手数料が無料

有人窓口を持たないネット支店から預金を引き出すためには、ATMの利用が必要不可欠です。そうなると、気になるのは手数料の高さではないでしょうか。入出金手数料が無料になるサービスを行っている銀行もありますが、残高基準などの取引条件や回数制限がある場合がほとんどです。

BANK支店では「ゆうちょ銀行のATMを利用する」だけで「残高基準無し・回数無制限」で入出金手数料を無料にすることができます。

メリット3: あおぞら銀行BANK支店はスマホで全てが完結する

BANK支店には、「口座開設アプリ」が用意されています。アプリの指示に従って運転免許証を撮影すると、必要事項が申し込み画面に反映されるため最低限の入力で済みます。印鑑等も不要で、とても簡単に口座を開設することができます。

口座を開設したら、「あおぞら銀行・BANKアプリ」で次のような管理が行えます。

・残高照会(普通預金・定期預金・投資信託・貯蓄預金)
・Visaデビット(利用明細・キャッシュバック金額照会・利用限度額リアルタイム変更)

直観的で扱いやすいスマホアプリは、見たい数字がすぐに確認できるので助かります。デビット利用額もリアルタイムで記録されているため、家計簿代わりにもなりますね。

振込・振替や投資商品の購入などもインターネットバンキングサービスで行えるため、すべての取引が手元のスマホだけで完結します。

もちろん、指紋認証や顔認証など各端末に搭載されたセキュリティ機能との連動も可能で、安全に利用することができます。

メリット4: あおぞら銀行BANK支店 VISAデビット還元率は最大1%に

BANK支店のキャッシュカードには、年会費無料で「VISAデビット」サービスを追加することができます。使えば使うほどお得な「キャッシュバックサービス」もついています。

一般的にデビットカードの還元率はクレジットカードよりも低い傾向にあり、高い還元率をうたっていても「継続的な利用額によるステージ制」や「利用先限定ポイント」といった条件付きの場合がほとんどです。

BANK支店VISAデビットの還元率は、半年ごとの利用額に応じて0.25~1.00%まで4段階です。年会費無料のデビットカードとしてはトップクラスの高さです。

ステージ制ではなくその時々の利用額で計算してくれるうえに、何かに交換する「ポイント」ではなく「現金」で戻ってくるところも嬉しいですね。

メリット5: あおぞら銀行BANK支店は条件次第では振込手数料も無料に

BANK支店宛ての振込手数料は無料です。他行宛ての振込は、残念ながら手数料がかかります。

他行→BANK支店 無料 / BANK支店→他行 157円(電信・消費税込み)

条件次第では無料で利用することができます。

【1】 当月BANK支店の残高が500万円以上
【2】 当月のBANK支店VISAデビット利用が1回以上(金額不問)

1に合致すると「月2回」、2に合致すると「月1回」、1も2も満たすことで「月3回」、他行宛て振込手数料が無料になります。

「500万円以上の残高」を維持することは難しいですが、「デビット利用1回」は金額条件もないため、容易にクリアできるのではないでしょうか。

注意する点は、適用が「翌々月」だということです。例えば、4月に条件を満たした場合、振込手数料が無料になるのは6月です。

メリット6:自動積立貯金機能(BANK The Savings)がある

「BANKアプリ」には、自動積立貯金箱「BANK The Savings」がついています。自動的に貯蓄口座へ積立をするサービスはよくありますが、このBANK The Savingsでは目標別の積立ができるのです。

目標は最大20個まで設定でき、「現在の積立額」や「達成率」などが一目でわかります。なかなか貯金ができない人でも、楽しく積み立てることができそうですね。

利用方法は簡単です。アプリの指示に従って「積立の目的」や「目標金額」を決め、目標額と「どのように貯めるか」を選びます。「デビット積立」は、「デビット決済利用額×あらかじめ利用した比率」が積み立てられていくユニークな機能です。毎月決まった金額の「定額積立」や、余裕があるときに「手動積立」も選べます。

あおぞら銀行BANK支店のデメリット

メリットを紹介してきましたが、注意すべき点もあります。

普通預金金利0.20%は変動利率である

金利0.20%は固定金利ではなく「変動金利」です。今後変動し、下がってしまう可能性があります。また、好金利は「キャンペーン価格」のようなもので、宣伝効果が得られた一定期間後には低く調整する可能性も考えられます。

将来的に約束された利率ではないということだけは、覚えておきましょう。

他行宛ての振込手数料を無料にするハードルが高い

他行宛て振込手数料を無料にする条件の一つ「デビット決済利用」のクリアは、簡単です。しかし、それで無料になる回数は、たったの1回です。

例えば、住信SBIネット銀行では「残高条件無し」で月1回、「残高30万円」で月3回も他行宛振込手数料が無料になります。もう一つの条件「残高500万円以上で月2回」は相当厳しく感じます。

スマホありきのサービスが多い

スマホひとつでさまざまな機能が手軽に使える反面、スマホが無いと利便性は半減してしまいます。例えば、自動積立「The Savings」はBANKアプリ限定機能で、スマホを持っていないと利用できません。

残高照会や利用明細確認も「スマホありき」のサービスです。ネット銀行には通帳が無く、「残高証明書」や「デビット利用明細書」を別途書面発行するためには手数料がかかります。残高を紙で管理しておきたい人には向いていないでしょう。

スマホでなんでも完結したい人ならあおぞら銀行BANK支店を開設するべき

あおぞら銀行・BANK支店の最大の魅力は、0.20%の金利でしょう。変動の可能性があるとはいえ、現時点で圧倒的な好金利であることに変わりはありません。さらに、VISAデビットの還元率も高く、買い物をしながら「貯蓄を楽しむこと」もできます。日頃からスマホを活用している人にとっては、メインバンクにする価値が十分にあるのではないでしょうか。

文・高田麗/fuelle

【こちらの記事もおすすめ fuelle】
せこくない、苦しくない、続く「節約術」まとめ
これで10%オフ!デパコスのオトクな買い方3選
免税店でさらにお得に買い物する3つの裏ワザ
イオン系列の株主優待「徹底活用術」生活費を浮かせる3つのポイント
えっ、知らないの?ヨーロッパでオトクに買い物できる「デタックス」活用法