国内の大手投資銀行である野村ホールディングスが、デジタル資産関連企業と3社共同でデジタル資産を保護する金融機関向けカストディサービス「Komainu」を始動させたことが18日、明らかになった。

カストディサービスは投資家が保有する証券などの資産を保護、管理、配当の代理授与、運用資産の決済、成績管理といった、資産管理全般を行うサービスだ。

寺院
(画像=月刊暗号資産)

今回、野村ホールディングスと共同でKomainuを立ち上げた企業は、ウォレット開発等を手がけるLedger、そして英大手のデジタル資産管理企業であるCoinSharesだ。

CoinSharesのCEOであるJean Marie Mognetti氏は、ロイターのインタビューに対し「これまで4〜5ヶ月間、限られたクライアントと共にプラットフォームのトライアルを試してきたが、ついに新規顧客向けにサービスを展開できる」と語っている。

この3社は2018年から本事業に取り組み、昨年11月には英ジャージー島の金融サービス委員会からカストディーおよび預託事業者のライセンスを取得している。

野村ホールディングスはこの取り組みを始める際、「デジタルアセット市場の急激な成長を背景に、機関投資家をはじめ多くの投資家がデジタルアセットへの投資を検討しています。しかし、安全かつ法規制に準拠したカストディ・サービスが不足していることが、その参入を妨げる大きな要因になっています」と問題を指摘。

そういった背景から、Komainuはデジタル資産投資の際の業界標準となるカストディサービスを目指すことが目的だと述べている。

なお、Komainuはリリース時よりデジタル資産のカストディサービスと説明されており、暗号資産がこれに含まれるかどうかは明記されていない。

しかし、共同パートナーが暗号資産のカストディサービスや資産運用、投資顧問などを行なっていることから、今後暗号資産がサービスに含まれる可能性は除外できないだろう。(提供:月刊暗号資産