大阪市の「中西金属工業株式会社(NKC)」がブロックチェーンを活用した物流倉庫向け配送システムの開発に着手したことが明らかになった。3日、プレスリリースにて発表した。

発表では、NKCのコンベア・物流・マテハンシステム(運搬を合理化して生産性を向上させるシステム)など倉庫自動化サービスを提供する同社の「輸送機事業部」が中心となってブロックチェーンを利用した配送システムの開発を目指しているという。

ブロックチェーン
(画像=月刊暗号資産)

ブロックチェーンを活用する背景としてNKCは、「手配」から「納品」をデジタル管理することで、配達中の責任の所在を信頼性の高い情報として保持し、手入力ミスの軽減、不正配送や未配達の撲滅、煩雑な伝票管理の軽減ができるとしている。

これまで物流の世界では、アナログな「伝票管理」により、荷物の配達状況の流れの確認が困難だった。また荷受から納品責任範囲が曖昧となっていたことも課題として挙げられていた。

こうしたことから今回のブロックチェーンを活用した配送システムが考案されたという。

NKCは「物流業界では新型コロナウイルスの影響により、デジタル化の波は加速する一方、実際の物流現場では紙の伝票のやりとりや配送物の受け渡し時のサインなどアナログなオペレーションがまだまだ多く見受けられます」と説明。

今後、NKCは9月から実証実験開始に向けて、システム開発をし、11月からβ版のサービスを提供できる段階を目指している。(提供:月刊暗号資産