暗号資産業界からまたもホワイトハウスの扉を叩く人物が現れた。
古くから暗号資産業界に携わり、業界の重鎮として幅広く活動するBrock Pierce(ブロック・ピアース)氏が5日、米大統領選への出馬を表明した。
ピアース氏は1992年にディズニー映画「The Mighty Ducks(飛べないアヒル)」の子役としてデビュー。その後、Web動画制作会社やオンラインゲーム会社を設立するなど、俳優業のみならず実業家としてもマルチに活躍している。
ピアース氏はビットコインが世に知れ渡る前から目をつけ、「EOS Alliance」「Tether」など、暗号資産業界における多くのプロジェクトに携わっている。
現在はビットコインの普及を目指して活動する非営利団体「ビットコイン財団(Bitcoin Foundation)」の会長を務めている。
また同日、大物ミュージシャンであるKanye West(カニエ・ウェスト)氏も大統領選に立候補した。
ウェスト氏はグラミー賞を数多く受賞し、楽曲プロデュースやファッション業界においても活躍するなど、エンターテイメント業界を牽引する著名な人物だ。
大統領選への出馬に際し、同氏はTwitterで「私たちは神を頼り、ビジョンを統一し、未来を築くことによってアメリカの誓いを実現しなくてはいけない」と述べた。
執筆現在、このツイートは53万リツイート、115万以上の「いいね」がされるなど、非常に多くの注目を浴びた。
なお、ウェスト氏が出馬を表明したことにより、米自動車製造会社大手テスラCEOのElon Musk(イーロン・マスク)氏が「全面的に支援していく」と明らかにするなど、すでに話題を生んでいる。
ウェスト氏は過去にも大統領選への出馬を表明していたが、いずれも信憑性に欠けるものであった。実際、今回の出馬に関しても「大々的な自身のプロモーション」と見る声が少なくない。
いずれにせよ、ピアース氏とウェスト氏が大統領選において、トランプ大統領や前副大統領で民主党大統領候補のJoe Biden(ジョー・バイデン)氏を脅かす勢力になり得るかどうかは、現状、疑問符がつくところだ。
しかし多くの課題を抱える現政権に対して一石を投じる存在であることに変わりはないだろう。(提供:月刊暗号資産)