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株式会社ファーストリテイリング  < 9983 > は9日、平成26年8月期の連結業績は、売上収益が1兆3,829億円(前年同期比21.0%増)、当期利益は793億円(同26.2%減)と発表した。減益の要因は、グローバルブランドの一つの「Jブランド」事業において減損損失193億円、店舗の減損損失46億円を計上したことによる。


国内・海外ユニクロ事業は増収増益達成

国内ユニクロ事業の売上収益は、は7,156億円(同4.7%増)、営業利益は1,063億円(同11.6%増)となった。既存店売上高が1.9%増収となったこと、不採算店の閉鎖と店舗の大型化で1店舗当たりの売上収益が増加したことによる。

海外ユニクロ事業については、売上収益は4,136億円(同64.7%増)、営業利益は329億円(同165.1%増)と、大幅な増収増益となった。特に、中国・香港・台湾・韓国・欧州において、既存店売上高が好調なことによる。さらに、8月期末の店舗数は、前年同期末比187店舗増の633店舗まで拡大した。


「Jブランド」事業赤字継続、減損損失193億円

一方、グローバルブランド事業の同期間の売上収益は2,512億円(同21.8%増)、営業損失は41億円と増収減益となった。2012年に買収した米国の高級デニム「Jブランド」の業績不振が続いている。また、ジーユー事業は、販売が苦戦し、在庫処分による値引き販売が増加した。


逆境を超え、一歩上の段階に成長できるか

コットン、ウールなどの原材料価格の高止まりや円安によって原価の上昇圧力がかかっている。また、小売業界では人手不足を背景にパート・アルバイトの人件費が高まっているうえ、消費税増税後の消費低迷の影響も大きい。

一方で、攻めの戦略として、世界的なクリエイターであるジョン・C・ジェイ氏を招へいし、商品デザイン、店舗デザイン、マーケティング・ブランディングの戦略をより強化し、さらに機能性商品のラインナップを増やしていく方針を示している。

15年8月期業績見通しに関しては、売上高1兆6000億円、純利益1000億円の見通しを発表している。今期の市場コンセンサスは1700億円弱と増収増益が想定されていた。9月の月次売り上げが好調であったため、今期見通しにはさらなる上振れ期待が高まる。

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