時価総額10億ドル規模のソフトウェア会社MicroStrategyが、大量のビットコインへの投資を計画していることがわかった。
これは先月28日に行われた2020年度の第2四半期決算説明会で明らかになったもので、株や債権などの伝統的な資産に加え、ビットコインなどのオルタナティブ資産を対象に最大2億5000万ドル規模の投資を計画しているとのこと。
MicroStrategyは組織で利用するデータを組み合わせ、レポート・分析・モニター機能をシームレスに統合したビジネスインテリジェンス(BI)ソフトウェアを提供する会社で、世界中に4,500社以上の顧客を持ち、日本でも150社以上が利用している。
金融・投資関連会社であるThe Motlery Foolの記事によると、MicroStrategyのCFOであるPhong Le氏は、「今後12ヶ月間で株式や債権、金などのコモディティ、ビットコインなどの暗号資産、またはその他の資産タイプを含む1つ、もしくは複数の資産へ、最大2億5000万ドルを投資する予定です」と述べている。
MicroStrategyのCEOであるMichael Saylor氏は、ビットコインなどのオルタナティブ資産への投資を検討している理由として、「米国の金融刺激策と欧米全体が低金利の中、米ドルの価値が低下していることと関係がある」と説明した。
また、「MicroStrategyのバランスシートには多額の米ドルがある」と述べた上で、時間の経過とともにドルの利回りが低下しているが、ある時点に達すれば実質利回りが上昇すると当初は予想していたため、保有資産に対する緊急な対応は必要ないと考えていたそうだ。
しかし、現時点では米ドルの実質利回りがマイナスになると予測しているという。その点、金や銀、ビットコインは強さを見せているとSaylor氏は考えているようだ。
MicroStrategyによると、同社は2018年第4四半期以降、180万株を買い戻すことで2億4500万ドルを投資家に還元している。
なお、先週の決算説明会では、オルタナティブ資産への投資とは別に2億5000万ドルの追加買い戻しを行うことも発表している。
金の価格は市場最高値を更新するなど、発行限界が定められている資産への投資に注目が集まっている。
ビットコインも今年3月の暴落時点と比較すると、約2倍以上の価格まで上昇しており、先日、年初来高値を更新した。(提供:月刊暗号資産)