Bloombergによると、新型コロナウイルスが大流行する中、個人投資家の人気銘柄が年齢層によって大きく変動していることが判明したという。

この調査結果はBloombergがJPモルガン・チェースの分析を引用したものだ。

金,ビットコイン
(画像=月刊暗号資産)

JPモルガンのストラテジストであるNikolaos Panigirtzoglou(ニコラオス・パニギリツオグル)氏らの分析によると、投資家全体で見れば代替投資に興味を持っているが、高年層は金に投資し、若年層はビットコインへ投資をしているという。

また伝統的な資産を見ても、6月と7月の傾向として若年層はテクノロジー関連株を中心に投資しているが、高年層は株を売却する動きが強かったようだ。

Bloombergは4日に「Bloomberg Crypto Outlook」と題したレポートを公表。ビットコインの普及率や希少性は上昇し、マクロ経済的に有利な背景から、他の暗号資産と比較してもビットコインが単独で価格上昇していく傾向が維持されていると説明した。

ゼロ金利やマイナス金利、量的緩和などの要因で、株式投資のリターンが世界的に減少しており、代替資産に注目が高まるのは容易に想像できるが、ビットコインは「デジタルゴールド」として現在人気を集めている。

Bloombergは、現在のビットコイン価格は金1オンスあたり約6倍で安定するなど、金の相関性とボラティリティの低下は、価格上昇のための重要な関係を示している可能性があると指摘した。またデジタル化が今後進んでいくことを考えれば、ビットコインが主要代替資産になる可能性が高く、暗号資産全体の価格を浮揚させる事につながるとレポートで説明した。

Bloombergは、個人投資家からの投資需要は3月の安値から46%も急上昇したことや、金を裏付けとする上場投資信託(ETF)の需要増、暗号資産の急騰を見ても明らかであり、アマチュア投資家の存在感も高まっているように見えるとしている。

JPモルガンのストラテジストは、特に金とビットコインのETFには過去5ヶ月間で多額の資金が流入しており、代替資産への投資需要は高まっていると述べた。

主要10銘柄とドルの動きを示すBloomberg Dollar Spot指数も、同期間に1.7%下落していることから、ドル安が長期化することが代替資産への後押しになっているとも指摘した。(提供:月刊暗号資産