中国の国営商業銀行がデジタル人民元用ウォレットアプリの大規模な内部テストを実施していることが明らかになった。

「デジタル人民元(CBDC)の正式発行に一歩近づいている」と中国国営メディア「the 21st Century Business Herald」が6日に報じた。

China
(画像=Shutterstock)

the 21st Century Business Heraldの報道によると、深センなどの都市に勤める国営銀行の従業員たちが、デジタル人民元の送金や支払いために使用するウォレットアプリの内部テストを開始し、利用し始めたという。

このテストは、中国人民銀行(PBOC)が今年後半の重要課題として掲げたものと一致している。

中国人民銀行は3日に発表した声明の中で、デジタル人民元の開発を積極的かつ着実に推進すべきだと述べていた。

今年4月、中国人民銀行のデジタル通貨研究所は海外有力メディア・ロイターの取材に対し、主要都市でデジタル通貨の電子決済システムについて、内部試験を実施しており、今後、2022年に行われる北京で行われる冬季オリンピック会場でも試験的にシステムを導入する予定であることを明らかにしていた。

主要国の中で、CBDCの発行に向けて中国は先頭を切っている。

昨年10月には「暗号法」が制定された。これは、デジタル通貨の発行に備えた法律的な対応であるものとみられている。

この間、中国人民銀行では、中央銀行発行デジタル通貨の発行に関して、国内で80件以上もの特許を申請していることが明らかになっている。特許の申請内容には、デジタル通貨のウォレットの仕組み、中国人民銀行によるデジタル通貨の発行・供給方法、デジタル通貨を使った銀行間の決済システムなど、広範な内容が含まれている。

また今年に入ってからは、蘇州、深セン、成都、雄安新区の4つの都市で、CBDCのテスト運用が始まっている。

4都市のスターバックス、マクドナルド、サブウェイ、無人スーパー、地下鉄、書店など幅広い先でデジタル人民元の実証実験中だという。

蘇州では地方政府職員に対する交通費の支給としてデジタル人民元を発行する実験も行われた。

今後、デジタル人民元の発行の時期としては、来年が有力視されていることを複数のメディアが報じている。(提供:月刊暗号資産