先月15日、Twitterでアメリカのオバマ前大統領やバイデン前副大統領、ビル・ゲイツ氏ら、多数のフォロワーを抱える著名人のアカウントを乗っ取り、ビットコインを盗もうとしたハッキング事件で、首謀者として逮捕された17才の少年、グラハム・イヴァン・クラーク被告の法定尋問が5日、行われた。

クラーク被告の住むフロリダ州タンパの地元メディア「タンパタイムズ」の報道によると、検察側は被告に対して30件の重罪で起訴した。被告は「無罪」を主張しているが、有罪となった場合、最高懲役200年になる可能性があるという。

ビットコイン
(画像=月刊暗号資産)

タンパタイムズが入手した裁判所文書では、クラーク被告は17件の通信詐欺、11件の個人情報の不正利用、5000ドルを超える組織的詐欺、コンピューター、電子デバイスへの不正アクセスの罪で起訴された。

この事件は、クラーク被告を中心とした3人グループが先月15日に、オバマ氏ら著名人のアカウントを乗っ取った後、ビットコインを送付させるメッセージを投稿して、人々から10万ドル(約1,060万円)相当以上のビットコインをだましとった容疑が持たれている。

クラーク被告と共謀して犯行に及んだイギリスのウェストサセックス州在住のメイソン・シェパード(19)被告とフロリダ州オーランド在住のニマ・ファゼリ(22)被告も同様に逮捕され、シェパード被告は懲役45年と75万ドルの罰金、ファゼリ被告は懲役5年と25万ドルの罰金となる可能性があるという。

Twitter社は今回の事件に際し、約130のアカウントが攻撃され、この一部が乗っ取られたため、不正投稿が行われた模様だと説明した。

また、同社は当面の間、ユーザーがビットコイン・ウォレットのアドレスをツイートできないようにしている。(提供:月刊暗号資産