GMOインターネットグループのFX会社である外貨ex byGMOが提供するFX口座「外貨ex」は、取引のたびにPayPayが付与される、スキャルピング公認など、特徴のあるFX会社だ。これからFX取引を始めたいという人のために、外貨ex byGMOのスプレッドやスワップ、メリット・デメリットなどを紹介していこう。

目次
1,外貨ex byGMOの特徴は?基本情報を紹介
2,外貨ex byGMOのFX口座「外貨ex」のスプレッドやスワップポイントを確認
3,外貨ex byGMOでFX口座を開設する5つのメリット
4,外貨ex byGMOでFX口座を開設する2つのデメリット
5,外貨ex byGMOはどんな人におすすめ?

1,外貨ex byGMOの特徴は?基本情報を紹介

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(画像=外貨ex byGMO公式ページより)

会社名が印象的な外貨ex byGMO。同社が提供するサービスやFX口座の特徴など、さまざまな角度から詳しく見ていこう。

外貨ex byGMOの特徴――取引するとPayPayをもらえるなど、特徴的なサービス

外貨ex byGMOを象徴する特徴は、取引をするとポイントではなくPayPayをもらえるサービスがあることだろう。期間・通貨ペア限定で、PayPay増額キャンペーンなども定期的に行っており、PayPayブランドのFX会社という印象が強い。

一方で外貨ex byGMOは、FXサービスを提供する会社としての評価も高い。

「投資の教科書」が2020年1月にFXトレーダー1,000人に対して実施したアンケートで、外貨ex byGMOは総合満足度No.1に選ばれている。GMOインターネットグループであることの安心感やスプレッドの狭さ、スマホアプリの使いやすさなど、バランスがとれたFX会社であることが評価されたのだろう。

外貨ex byGMOのFX口座、「外貨ex」の基本情報一覧

最初に、外貨ex byGMOの会社情報やFX口座の基本情報を押さえておこう。

外貨ex byGMOのFX口座基本情報一覧表

会社情報 会社名 外貨ex byGMO株式会社
FXサービス名 外貨ex
設立 2003年9月1日
資本金 4億9,000万円
口座 口座開設手数料 無料
口座管理手数料 無料
入出金・振替 振込入金手数料 円貨
外貨(9通貨)
利用者負担
クイック入金手数料
(即時入金)
円貨のみ、無料
出金方法 円貨、外貨
出金手数料 円貨無料、外貨1,500円/回
ツール、
サービス
PC版取引ツール 外貨ex byGMOブラウザ版取引画面
Cymo NEXT
Desktop Cymo
PC版チャート
分析ツール
MT4
スマートフォン
版取引アプリ
外貨ex
取引 通貨ペアの種類 24通貨ペア
最低取引単位 1,000通貨単位
注文1回当たりの
取引上限
200Lot
(200万通貨)
レバレッジ倍率 個人口座:1倍、10倍、25倍
法人口座:1倍、10倍、25倍、50倍、100倍
取引手数料 無料
ロスカット手数料 無料
注文方法の種類 リアルタイム注文、ワンタッチ注文
通貨毎全決済注文、ワンタッチ全決済注文
全決済注文、トレール注文
リーブオーダー
(指値、逆指値、IFD、OCO、IFO)
スリッページ あり
ロスカットアラート 証拠金維持率が100%を下回った時
追加証拠金発生水準 日次メンテナンスで、実預託額が
維持率証拠金額を下回っていた時
・追証発生日の24時までに追証を入金、
あるいは追証分の取引証拠金が減るように、
ポジションを決済する
・追証発生日の24時までに追証が
解消されなかった場合には、
すべてのポジションが強制決済される
ロスカット発動水準 証拠金維持率50%下回った時
FXによる利益と課税 「雑所得」として申告分離課税(20.315%)
その他 PayPayプレゼント 取引に応じてPayPayが付与される
カバー提供先 計30件のカバー取引先
(2019年9月2日時点)を確保し、
安定したレート提供と約定を実現
※2021年10月27日現在の、外貨ex byGMOホームページを参照

2, 外貨ex byGMOのFX口座「外貨ex」のスプレッドやスワップポイントを確認

外貨ex byGMOでは、FX口座の「外貨ex」、バイナリーオプション取引の「オプトレ」 の2種類の口座を用意している。ここでは、2021年10月27日現在ホームページで公表されている「外貨ex」口座のスプレッドとスワップポイントを紹介する。

取引通貨別のスプレッドを紹介

2021年10月27日現在、新規注文を受け付けている通貨ペアは24通貨ペアで、FX業界でも最狭水準の原則固定スプレッド(例外あり)が提示されている。

スプレッドはFXの主なコストであるため、コストを抑えたトレードをするためには、スプレッドが狭い業者を選ぶことが重要だ。さらに、スプレッドが開くリスクを極力抑えるために、原則固定スプレッドの提示率も確認しておくべきだろう。

外貨ex byGMOの取扱通貨ペアの原則固定スプレッドと、2021年10月22日に公表された、2021年9月20日~10月15日のスプレッド提示率(各営業日の午前9時から翌午前3時の時間帯で標準スプレッドを配信した割合)は以下のとおりだ。

取扱通貨ペア別スプレッドと提示率

通貨ペア 原則固定スプレッド 提示率
米ドル/円 0.2銭 99.03%
ユーロ/円 0.5銭 97.75%
ユーロ/米ドル 0.4ポイント 99.11%
豪ドル/円 0.7銭 99.18%
NZドル/円 1.2銭 98.49%
英ポンド/円 1.0銭 99.26%
スイスフラン/円 1.8銭 99.31%
カナダドル/円 1.7銭 99.34%
英ポンド/米ドル 1.0ポイント 98.30%
英ポンド/豪ドル 1.5ポイント 97.24%
南アフリカランド/円 1.3銭 99.24%
メキシコペソ/円 0.4銭 99.54%
豪ドル/米ドル 0.9ポイント 99.55%
NZドル/米ドル 1.6ポイント 99.64%
人民元/円 3.0銭 99.73%
香港ドル/円 3.0銭 99.97%
ユーロ/英ポンド 1.0ポイント 99.67%
ユーロ/豪ドル 1.5ポイント 99.13%
米ドル/スイスフラン 1.6ポイント 99.01%
ユーロ/スイスフラン 1.8ポイント 99.22%
英ポンド/スイスフラン 2.8ポイント 99.37%
豪ドル/スイスフラン 3.0ポイント 99.49%
カナダドル/スイスフラン 3.0ポイント 99.73%

上の表からわかるように、提示率の対象時間である午前9時~翌午前3時の提示率はいずれも高い。この時間帯は、NYのクローズ前で為替相場が荒れる時間帯と、クローズ後にマーケット参加者が少なくなってスプレッドが開きやすい時間帯(日本の早朝)を除いた時間帯だ。

対象時間内に外貨ex byGMOでトレードをすれば、基本的には提示されている原則固定スプレッドで取引できると考えていいだろう。

取扱通貨ペア別のスワップポイントは?

FXの利益の出し方には、短時間で為替差益を狙う方法と、毎日付与されるスワップポイントを長期間にわたってコツコツ貯める方法がある。

後者では、スワップポイントが利益を左右する。スワップポイントはFX会社ごと、通貨ペアごとに違いがある。スワップポイントを目的にFX取引をするならば、FX会社のスワップポイントと、取引したい通貨ペアのスワップポイントをチェックしなければならない。

ここでは、外貨ex byGMOのホームページで公表されているスワップカレンダーの2021年10月27日(1日分)の付与実績を見てみよう。

通貨ペア別スワップポイント

通貨ペア 買い 売り
米ドル/円 27 -72
ユーロ/円 -78 33
ユーロ/米ドル -105 60
豪ドル/円 3 -48
NZドル/円 27 -72
英ポンド/円 21 -66
スイスフラン/円 -90 45
カナダドル/円 9 -54
英ポンド/米ドル -45 0
英ポンド/豪ドル -3 -48
南アフリカランド/円 24 -84
トルコリラ/円 0 0
メキシコペソ/円 18 -63
豪ドル/米ドル -48 3
NZドル/米ドル 12 -57
人民元/円 21 -66
香港ドル/円 0 -45
ユーロ/英ポンド -96 51
ユーロ/豪ドル -84 39
米ドル/スイスフラン 60 -105
ユーロ/スイスフラン 12 -57
英ポンド/スイスフラン 87 -132
豪ドル/スイスフラン 36 -81
カナダドル/スイスフラン 51 -96

目に付くのは、全体的にスワップポイントのプラス値よりマイナス値が大きいことだ。これは、投資家がスワップポイントを支払うことになった場合、状況によっては利益を上回る支払いが生じるリスクがあることを意味している。

スワップポイントは日々変動しており、各国政策金利の変更や政情不安、為替相場の大幅な騰落があった場合も変動する。

そのため、最初は受け取ることができたスワップポイントが、ある時を境に支払いに転じる可能性もあるのだ。

3,外貨ex byGMOでFX口座を開設する5つのメリット

FX口座として外貨ex byGMOを選んだ場合の5大メリットを、具体的に解説しよう。

メリット1,業界トップクラスのカバー取引先件数で、最良のレートで約定する

外貨ex byGMOは、FX業界で最多レベルの30件ものカバー取引先と提携しており、顧客からの注文をカバー取引先であるインターバンク市場の金融機関に取り次いでいる。30件のカバー取引先が提示するレートの中から最良のレートを外貨ex byGMOが選んで顧客に公開し、約定につなげている。

FX取引は顧客とFX会社との相対取引であり、顧客から注文を受けた後、FX会社はカバー取引先と取引を行っている。

例えば、顧客から米ドル/円の1,000通貨単位の買い注文が入れば、FX会社は1,000通貨単位の米ドル/円を顧客に売る。次に、FX会社は顧客注文の反対売買をカバー取引先と行って、社内でのポジションを決済する。

カバー取引先が多ければ多いほど競争の原理が働き、FX会社に対して好条件が提示される。すると、注文を出したトレーダーの希望に近い条件で約定できる可能性が高くなる。

カバー取引先が30件もある外貨ex byGMOは、自分の投資判断や注文内容にこだわりたい人には外せないFX会社になるはずだ。

メリット2,FX業界で人気のMT4のチャート分析ツールを無料で利用できる

外貨ex byGMOで口座を開設すると、FX業界では知る人ぞ知る、最強の金融取引プラットフォーム「MT4」(メタトレーダー4)の高機能チャート分析ツールを無料で利用できる。

「MT4」とは、ロシアのメタクオーツ社(MetaQuotesSoftware)が開発・提供している金融取引プラットフォームの、現在普及しているバージョンだ。

主にFX取引で活用されており、豊富で高度なチャート機能やカスタマイズ性の高さに定評があり、取引をすることもできる。

外貨ex byGMOでは、MT4のチャート分析機能に絞って「MT4チャート」として提供している。MT4チャート上で動作する外貨ex byGMOオリジナルの各種インディケーターもダウンロードできる。MT4チャートとインディケーターを手に入れれば、最強のチャート分析を実現できるかもしれない。

さらに、パソコン版取引画面と高機能取引ツールCymo NEXTに対応した多機能チャートツール「Exチャート」も利用できる。Exチャートでは36種類ものテクニカル指標を使えるので、自分にとって最も使いやすい指標が見つかるはずだ。

「FXの勝敗はチャート分析がカギを握る」と考える人なら、外貨ex byGMOのチャート分析ツールを使うためだけでも、口座を開設する価値があるだろう。

メリット3,取引特典はPayPayか現金を選択できる

FX業界のみならず、取引に応じてポイントが付与されるポイントプログラムは広く普及している。外貨ex byGMOがユニークなのは、取引特典がポイントではなく、PayPayか現金を選んで受け取ることができる点だ。PayPayはキャッシュレス決済で使用できる電子マネーであり、ソフトバンクグループとヤフーが運用していることで知られている。

GMOインターネットグループのFX会社らしく、PayPayプレゼントは「外貨ex byGMOで取引するたびPayPayか現金あげちゃう!」として制度化されている。すでにPayPayをキャッシュレス決済手段として利用している人なら、最初に口座を開設するFX会社として、外貨ex byGMOを選んでおけば損はないだろう。

現金を選んだ場合も、外貨ex口座に現金が振り込まれるので、そのままFX取引に使えるので無駄がない。

メリット4,スキャルピングが公認されている貴重なFX会社

外貨ex byGMOでは、超短期で売買を繰り返すスキャルピングというFXの取引手法を公認している。実際に、PC用高機能取引ツール「Cymo NEXT」や、スマートフォン向けアプリ「Cymo」の機能概要にも、スキャルピングを行うことができると明示されている。

スキャルピングは、少ない利益を積み重ねることで利益を出す手法であり、経済指標の分析などのファンダメンタル分析が不要だ。長時間を要するトレードでもないので、スキャルピングを好むトレーダーは多い。

スキャルピングは短時間に大量の注文が出される取引であり、システムに負荷がかかるため禁止しているFX会社が多い。スキャルピングを処理できるということは、高い処理能力を持つ信頼性の高いシステムであることを証明している。

将来スキャルピングをやってみたいと考えているならば、確実に押さえておきたいFX会社だ。

メリット5,FX取引を介して、外貨の現物を受け取れる

外貨ex byGMOの外貨ex口座を開設していれば、必要な時に外貨を両替(FX取引)して、外貨のまま指定する銀行の外貨普通預金口座で受け取ることができる。

外貨両替対象通貨は、日本円、米ドル、ユーロ、豪ドル、NZドル、英ポンド、スイスフラン、カナダドル、香港ドルの9通貨。1,000通貨単位(香港ドルは1万通貨単位)で交換できる。

外貨普通預金口座への出金の際は1回1,500円の手数料が外貨ex口座から引き落とされるので、両替依頼時に手数料分を含めた金額を入金する必要がある。

円高のタイミングを狙って、自分の判断で為替取引ができるので便利だ。海外旅行が多い人には、メリットのあるサービスと言えるだろう。

4,外貨ex byGMOでFX口座を開設する2つのデメリット

FX会社の選定にあたっては、FX会社のデメリットも事前に確認しておかなければならない。外貨ex byGMOで特に気になる2つのデメリットについて触れておこう。

デメリット1,スワップポイントはそれほど好条件ではない

前述のとおり、外貨ex byGMOのスワップポイントはマイナス値の大きさが目立つ。

外貨ex byGMOのスワップポイントのうち、米ドル/円と豪ドル/円の2021年10月27日付与実績と、業界最高水準と呼ばれるGMOのFXネオの実績を比較すると、以下のようになる。

外貨ex byGMOとGMO FX ネオのスワップポイント比較(2021年10月27日付与実績)

  米ドル/円 豪ドル/円
買い 売り 買い 売り
外貨ex byGMO 27 -72 3 -48
GMO FX ネオ 18 -27 3 -12

外貨ex byGMOのほうが、受け取りスワップに対して支払いスワップのマイナス幅が大きいことがわかる。今後の支払いリスクを考えると、決して好条件とは言えない。

定期的にスワップポイントの受取・支払状況を確認しながら、通貨発行国の経済情勢や経済指標の発表、政策金利などに注目して、支払超過や追証などに陥らないよう注意を払いたい。支払いが続く場合は、ポジションを決済するほうがいいだろう。

ポジションの保有中にこれだけの管理ができれば、新規注文時のスワップポイントがプラスである限り、大きな問題は起こらないだろう。

スワップポイントをそのまま寝かせて増やしたい人は、外貨ex byGMOは避けたほうが無難だろう。

デメリット2,自動売買ができない

2020年3月をもって、「リピートトレール注文」と呼ばれる自動売買機能のある注文方法の取り扱いが終了になったため、現在は外貨ex byGMOで自動売買はできない。FX初心者で取引に慣れていないため、自動売買から始めてみたいという人には不向きだろう。

最低限のテクニカル指標の読み方と経済指標カレンダーを頭に入れてから、あるいは外貨ex byGMOが提供するデモ口座で練習してから、本番に臨むしかない。ただし、外貨ex byGMOにはFX口座の外貨exとは別に、バイナリーオプション口座である「オプトレ!」もある。これは、為替レートが設定された目標レートを上回るか(下回るか)を予測する金融商品である。

FXほどチャート分析を必要とせず、損失も限定できるので、FXに不安があるが興味はある人は、オプトレ!からチャレンジするのもいいだろう。

5,「外貨ex byGMO」がおすすめなのはどんな人?――安心感とユニークなサービスを求める人に最適

運営会社はGMOインターネットグループに属している外貨ex byGMO株式会社。安定した経済基盤、対象時間帯のスプレッド提示率の高さ、カバー取引先の多さなど、すべてについて安心感のあるFX会社である。

スキャルピングが公認されていることから、システムの信頼性も高い。GMOインターネットグループの強みであるPayPayを活用した特典や、MT4チャートの提供、使いやすい取引ツールやアプリなど、外貨ex byGMOならではのサービスも多い。

安心感を第一にFX会社を選びたい人、あるいは自分の志向にピッタリ合ったFX会社を求めている人には最適なFX会社と言えるだろう。

執筆・近藤真理
証券会社の引受業務やビジネス系翻訳携わったのち、個人投資家として活動。現在は総合証券、ネット証券の両方を使いこなし、経済、金融、HR領域で多数の媒体で執筆中。2019年にフィナンシャルプランナーの資格取得。

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