世界最大の暗号資産(仮想通貨)取引所であるBinanceは、暗号資産・ブロックチェーン業界の主要企業が参加する自主規制団体「Blockchain for Europe」に参加したことを発表した。3日、Binanceが公式サイトにて明らかにした。

このBlockchain for Europeは「Fetch.ai」「Ripple」「Block.one」「Blockseed Ventures」など、EU圏を中心に主要企業を集めて結成された自主規制団体だ。

バイナンス
(画像=月刊暗号資産)

EU各国の規制機関との協力関係を構築し、サポートを得ることを意図して設立された。

Blockchain for Europeの任務は、AML(マネーロンダリング防止)、デジタルサービス法(DSA)、スマートコントラクトのコンサルテーションに関する欧州連合(EU)の行動計画に対応し、資産や暗号通貨が関与する市場の枠組みの中での議論に貢献することだという。

今回、Blockchain for Europeの参加に際し、Binance UKの幹部・Teana Baker-Taylor氏は、「ブロックチェーンのバランスのとれた政策と規制上のガバナンスを提唱し、ヨーロッパの政策立案者が、この技術の将来的な可能性を評価する際の教育と支援に貢献します」「Blockchain For Europeに参加して、業界のトップ企業と協力して、ヨーロッパにおけるブロックチェーン技術とトークン化のイノベーションを提唱できることを嬉しく思います」と述べた。

一方で、Blockchain for Europeの事務局長・Robert Kopitsch氏は「我々は、ブロックチェーンの世界的リーダーであるBinanceがもたらす専門知識と経験を取り入れていくことを楽しみにしています。このプロセスにおいて、新しい技術が欧州の企業や市民に提供するメリットを十分に促進するために、イノベーションとビジネスに適した規制の枠組みを確保することに尽力しています」と歓迎の意向を示した。

ブロックチェーン関連専門誌「the cryptonomist」は、BinanceのBlockchain for Europeの参加について「特に規制の面で、今後の暗号資産分野におけるさまざまな橋渡し役を務めることができるだろう」と見解を述べた。

Binance UKは、先月27日にイギリスの暗号資産自主規制の業界団体である「CryptoUK」にエグゼクティブメンバーとして参加することを発表したばかりだ。(提供:月刊暗号資産