2020年9月9日11時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日8日(火)の米国株は3営業日連続で下落。特にハイテク株の下落が際立っている。その筆頭が米自動車会社のTesla(テスラ)。上場来最大の下げとなる21%でクローズしている。S&Pへの採用見送りといった報道が嫌気された展開。Appleも急速に値を下げており、6.9%下落。ナスダックは9月2日の終値からすでに11%も急落。原油も急落。WTI原油先物は7.6%安。結果、マーケットの流れは急速にリスクオフへと傾斜。つまり、株安、クロス円安。英ポンド/米ドルの急落により、あっさり節目の140.00円を割り込んだ英ポンド/円に続き、豪ドル/円も77.00円を割り込んで急落。

現在の為替相場の戦略やスタンス

注目はポンドだ。先週末、ボリス・ジョンソン英首相はEUに対し10月15日、16日のEUサミットまでに合意ができなければ、交渉から引き揚げると警告。これはいつものジョンソン氏の瀬戸際外交だと捉えられているが、再びEUとの交渉が難航することになるわけなので、ポンドに対して大きな売り圧力がかかる。今月9月に入り、ユーロ/米ドルが1.2000ドル、英ポンド/米ドルで1.3500ドル、そして豪ドル/米ドルで0.7500ドルといった重要な節目を超えきれず反落し、調整局面入り。ナスダックを筆頭に世界的に株価も調整気味であるため、クロス円の売りが有効だろうか。英ポンド/円の戻り売りで臨みたい。

西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。