2020年9月9日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

米主要3指数が続落している。先週からソフトバンクグループが大量のコールオプションを取引するなど株式市場に警戒感が強まるなか、昨日8日(火)はテスラがS&P500の構成銘柄に採用されなかったことで下げ幅を拡大させた。特にナスダックは4%以上の大幅下落となり、3日間では約10%安となっている。ナスダックは調整局面入りしたように感じるが、コロナ相場で付けた3月の安値6631ドルから9月の高値1万2056ドルの38.2%まで押すようなことがあれば9986ドルくらいまでは調整するかもしれない。為替ではポンドが全面安。ジョンソン英首相がEUと昨年2019年に結んだ離脱合意を一方的に変更するとしたことで、自由貿易協定(FTA)を締結できないまま、年末までの移行期間を終える可能性が高まり、英ポンド/米ドルは1.29ドル台、英ポンド/円は137円台へ下落している。ブレグジットに関しては相変わらずではあるが、年内のEU離脱まで時間がないだけに神経質なヘッドライン相場が続くだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

ブレグジットは再び「合意なき離脱」が脳裏をよぎる一方で、さすがに期限までには妥協点を見つけるだろうとの思惑が交錯している。本日9日(水)も英国とEUは貿易交渉を行っており、ポジティブでもネガティブでもヘッドラインには大きく動意付くとみている。材料次第ではあるが、あしもとのポンドの値動きを見ているとトレンドの賞味期限は意外と長いので、材料を見極めながら順張りでついていっても十分に値幅が取れそうだ。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。