2020年9月16日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

本日16日(水)から明日17日(木)にかけて、米小売売上高、FOMC政策金利、日銀金融政策決定会合、BOE政策金利とビックイベントが続く。特に注目のFOMCは明日17日(木)日本時間未明、午前3時00分に政策金利発表、午前3時30分にパウエルFRB議長の定例記者会見が予定されており、ドットチャート(金利見通し)やフォワード・ガイダンス(政策見通し)がポイントになるだろう。ただし、8月のジャクソンホール会合でパウエルFRB議長が長期間のゼロ金利政策を既に公表しているだけに新しい材料がないと、ドルはそれほど動かない可能性もある。一方でポンドは神経質な展開が続いている。英議会では「国内市場法案」が可決される見通しが高まっており、合意なき離脱へのリスクが無視できない状況だ。今のところEU側は具体的な対応について明言をしていないが、来週行われる英議会の採決にむけて、英、EU高官の発言には十分な警戒をしておきたい。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円は心理的な節目である105円の攻防となる。105円は1カ月以上続いているレンジの下限でもあり、勢いよく走ると切らされるが、手前では何度か買える局面があるかもしれない。また、FOMCは8月のジャクソンホールを織り込んでおり、予想以上にハト派にならなければドルが買い戻される展開も考えておきたい。ポンドはヘッドライン相場だが、本当に「合意なし」の離脱に進むなら英ポンド/米ドルは瞬間1.2000ドルを割れ、対円も130円を割れてくる可能性があるだろう。一方で合意に向けてポジティブなニュースが流れれば今月に入って下落した500ポイント程度は一気に巻き戻されるだろう。ブレグジットの結末はわからないものの、間違いなくボラティリティは上昇するので、短期売買に徹するか、ポジションサイズを縮小して参戦したい。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。