最新のロングノーズクーペデザインを纏った新型「日産フェアレディZ プロトタイプ」がオンライン発表。パワーユニットにはV6ツインターボエンジン+6速MTを搭載

 日産自動車は9月16日、新型「フェアレディZ プロトタイプ」をオンライン発表した。  歴代で7代目、また先代から約12年ぶりの全面改良となる新型フェアレディZのプロトタイプは、本年5月に公開された“Nissan A-Z”の動画内で予告した「フェアレディZ プロトタイプ」の具体作に当たる。

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▲日産フェアレディZ プロトタイプ ボディサイズは全長4382×全幅1850×全高

1310mmに設定。パワーユニットにはV6ツインターボエンジン+6速MTを搭載する  エクステリアに関しては、「過去から未来へ引き継がれるもの」をキャッチコピーに、レトロモダンなテーマとフューチャリズムを高度に融合させる。造形は日本のデザインチームが担当。歴代のモデルを振り返り、数えきれないほどのスケッチを描き、多くの議論を重ねて、今回の「フェアレディZ プロトタイプ」にたどり着いたという。

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▲ソリッドパールの光と影のコントラストにより鮮やかでメリハリのある新しい黄色いボディカラーを開発。ブラックルーフとの組み合わせによってモダンかつ未来的なカラーコンビネーションを実現した

 まずフロントマスクは、初代のS30を彷彿させるフードのバルジやティアドロップ形状のヘッドライト(LEDタイプ)が目を惹く。また、LEDヘッドライト内に配する2つの半円のデザインは1970年代に販売された「240ZG」をイメージ。さらに、四角いジオメトリックなグリル開口も歴代Zの持つアイコンを継承し、合わせて内側の楕円形のフィンをリアコンビネーションランプなどにも使用する統一したグラフィックで仕立てて、フェアレディZ独自のスポーティでエレガントな世界観を創出した。

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▲初代のS30を彷彿させるフードのバルジやティアドロップ形状のヘッドライト(LEDタイプ)を採用

 サイドビューは長いノーズから続くルーフラインの先に垂直に切り立つテールエンドと、フロントフェンダーよりもわずかに低く、なだらかに傾斜するリアのデザインによって、S30が持つ特徴的なシルエットを再構築したことがトピック。また、カーボンで成型されたサイドシルやリアディフューザー、そしてフロントバンパー下のチンスポイラーが、新世代スポーツカーとしてのパフォーマンスの高さを感じさせる。足もとには、専用デザインの19インチアルミホイールと前255/40R19/後285/35R19タイヤを組み込んだ。

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▲長いノーズから続くルーフラインの先に垂直に切り立つテールエンドと、フロントフェンダーよりもわずかに低く、なだらかに傾斜するリアのデザインによって、S30が持つ特徴的なシルエットを再構築した

 リアセクションは、S30やZ32のテール造形からインスピレーションを得たデザインテーマを現代風にアレンジし、より先進的で、かつZならではの後ろ姿を具現化する。また、楕円形のコンビネーションランプはレイヤー形状に点灯し、美しくてハイテクな印象を演出。さらに、ディフューザー内にはマフラーエンドを左右に配置し、高性能イメージを目一杯に表現した。

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▲S30やZ32のテール造形からインスピレーションを得たデザインテーマを現代風にアレンジし、より先進的で、かつZならではの後ろ姿を創出する

 ボディサイズは全長4382×全幅1850×全高1310mmに設定。外板色については、歴代Zに採用された黄色をモチーフに、ソリッドパールの光と影のコントラストにより鮮やかでメリハリのある新しい黄色いボディカラーを開発し、同時にブラックルーフとの組み合わせによってモダンかつ未来的なカラーコンビネーションを実現する。また、フェアレディZならではのエンブレムも新アレンジを施して踏襲し、リアサイドには円形の“Z”エンブレムを、リアゲートには“Fairlady Z”エンブレムを装着した。

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▲足もとには専用デザインの19インチアルミホイールと前255/40R19/後285/35R19タイヤを装着
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▲フェアレディZならではのエンブレムも新アレンジを施して踏襲し、リアサイドには円形の“Z”エンブレムを、リアゲートには“Fairlady Z”エンブレムを貼付した

 2シーター構成のインテリアは、最新技術とオーセンティックを巧みに融合させたことが特徴だ。コクピットはプロのレーシングドライバーとともに理想的なメーターデザインや空間の在り方を検討。エンジン回転計のレッド突入指針を真上に示すと同時に、シフトアップインジケーターが点滅してドライバーにシフトアップを促してスポーツドライビングをアシストする12.3インチのフルデジタルメーターディスプレイ、グリップ部の操作性のよさに加えてスイッチ類の見やすさにも配慮したディープコーン形状の新ステアリングホイール、サポート性を高めたうえで座り心地も重視したスポーツシートなどを採用する。また、外板色に合わせた黄色いステッチを随所に施し、合わせてシート中央部にはグラデーション加工した黄色いストライプ模様を配した。

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▲コクピットはプロのレーシングドライバーとともに理想的なメーターデザインや空間の在り方を検討。12.3インチのフルデジタルメーターディスプレイやディープコーン形状の新ステアリングホイールを装備する
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▲サポート性を高めたうえで座り心地も重視したスポーツシート。中央部にはグラデーション加工した黄色いストライプ模様を配する

 パワーユニット関しては、V6ツインターボエンジン(排気量は未公表)に6速マニュアルトランスミッションを組み合わせ、スポーツカーを操る楽しさを徹底追求する。フェアレディZは北米市場でもリリースされるモデルなので、現地で人気のオートマチックトランスミッションも設定する予定だ。田村宏志チーフプロダクトスペシャリストは、「Zはいつの時代もスポーツカーを操る楽しさを提供する“ダイナミックパフォーマー”。ドライバーがクルマとの一体感を感じながら、その高い性能を楽しむことができるよう、新型の開発に情熱をもって挑戦している」と語っている。

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▲6速マニュアルトランスミッションを採用。オートマチックトランスミッションも開発中

 新型フェアレディZのデビュー時期や詳細などは、現時点で未定。ただし、内田誠CEOは「革新の伝統を受け継ぐ“Z”は、ドライバーが主役のピュアスポーツカーとして、世に送り出す」とコメントしている。

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▲今回発表されたフェアレディZ プロトタイプは、フェアレディZとして第7世代となる
Writer:大貫直次郎

(提供:CAR and DRIVER