2020年9月23日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
引き続きポンドはボラタイルな展開。制限が緩和された欧州では再びコロナの感染が拡大し、特に英国では感染者数が倍増しており、1日あたり3000~4000人の新規感染者となっている。感染者の拡大を受けてジョンソン英首相は昨日22日(火)会見を行い「すべてのバー、レストランを22時までに閉店」といった新たな制限を発表。一部報道ではロックダウンという話が出ていたので最悪の事態は避けられたものの、今後の感染者数次第でさらに厳しい対策をとらなければならないだろう。また、ジョンソン英首相が自ら設定したFTA(自由貿易協定)の期限は来月の10月15日となっており、こちらも時間がない。ネガティブな材料が散見するなか、ポンドの乱高下はまだまだ続きそうだ。
現在の為替相場の戦略やスタンス
表面的な材料だけ見ていると英国は「合意なき離脱」に向かっているようだが、裏でしっかり交渉が進んでいるかもしれず、ブレグジットの結末を予想するのは難しい。ポンドに関しては予想を立てるより、ポジションサイズを縮小してその場で対応していきたい。また、マーケットはコロナ感染の第2派を意識し始めており、ドルや円が選好されやすくなっている。日米欧のコロナ感染者数のほか、米大統領選挙前にリスクアセットを閉じる動きを考えるとクロス円はダウンサイドに警戒が必要かもしれない。
井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。