2020年9月30日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

先ほど終了した米大統領選のTV討論会だが、ややバイデン氏が優勢に感じた。トランプ氏はバイデン氏の悪口に終始したほか、相手の討論中に何度も割り込むなど、落ち着きが感じられない印象(バイデン氏も相手の話は聞いていなかったが...)。一方でバイデン氏は認知症など健康状態に不安があるといわれていたが、しっかりと準備をしていたようで、特別気になるところはなかった。討論会終了後はリスクオフの流れとなっており、マーケットもバイデン候補有利と判断したのかもしれない。また、ブレグジットも最終局面を迎えている。ジョンソン英首相が自ら設定したFTAの期限は来月の10月15日となっており、時間はあまり残されていない。そうした中、英EU交渉の第9弾がスタートしており、最終的には双方にとって大きな打撃になる「合意なき離脱」は回避するだろうとの楽観的な声が聞こえてくる。しかし、ここから先の交渉決裂は「合意なき離脱」に直結するだけに油断は禁物だろう。加えて本日30日(水)は月末、期末となるため、突発的なフローが飛んでくる可能性にも注視しておきたい。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円は動きがなかなか出てこない。104円台前半がサポートされ上昇してきたものの、105円後半では足踏み状態となっている。106円に乗せられないようだと104円から106円のレンジ内でやっていくしかないだろう。方向感に強いアイデアはないが、バイデン候補の優勢から株価に調整が入る可能性や、世界的に見て日本のコロナ感染者数がまだコントロールできていることを考えると、やや円が買われやすい展開だろうか。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。