PEUGEOT SPORT ENGINEEREDが企画した新しい508ファストバックと508SWのPHEVハイパフォーマンスバージョンがオンライン発表。パワーユニットには360ps/520Nmのパワー&トルクを発生するエンジンおよび前後モーターを搭載

 グループPSAは9月24日(現地時間)、プジョーのブランド創立210周年を記念したオンライン発表会を実施し、そのなかでPEUGEOT SPORT ENGINEERED(プジョー スポール エンジニアード)が企画した新しい508ファストバックと508SWのPHEVハイパフォーマンスバージョン「508 PEUGEOT SPORT ENGINEERED(508PSE)」を初公開した。

プジョー スポール
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▲プジョー508 PEUGEOT SPORT ENGINEERED(508プジョー スポール エンジニアード) プジョーのモータースポーツおよびハイパフォーマンスモデル開発部門のPEUGEOT SPORT ENGINEEREDが新次元のパフォーマンスを生み出すべく、電動化テクノロジーによるセンセーショナルな感覚と走りの創造を目指して開発したスポーツモデルだ

 今回発表された新型508PSEは、2019年開催のジュネーブ・モーターショーで披露された「508 PEUGEOT SPORT ENGINEERED PHEV Concept」のプロダクションモデルに位置する。ベース車はプジョー508のプラグインハイブリッドモデルで、プジョーのモータースポーツおよびハイパフォーマンスモデル開発部門のPEUGEOT SPORT ENGINEEREDが、新次元のパフォーマンスを生み出すべく、電動化テクノロジーによるセンセーショナルな感覚と走りの創造を目指して開発した。

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▲パワーユニットには360ps/520Nmのパワー&トルクを発生する1.6リットル直列4気筒DOHCガソリンターボエンジンおよび前後モーターと専用セッティングのEAT8(電子制御8速AT)を搭載して4輪を駆動。ボディタイプはファストバックとSW(写真)を設定する

 PEUGEOT SPORT ENGINEEREDがブランドヘリテージのプジョー504クーペのリアライトにインスピレーションを得てデザインした新アイデンティティの3本のクリプトナイト・クローのグラフィックを冠した新型508PSEは、パワーユニットに360ps/520Nmのパワー&トルクを発生する1.6リットル直列4気筒DOHCガソリンターボエンジンおよび前後モーターと専用セッティングのEAT8(電子制御8速AT)を搭載して4輪を駆動。性能面では、0→100km/h加速が5.2秒、0→1000m加速が24.5秒、最高速度が250km/h(リミッター作動)と公表する。また、走行モードとして、100%電気駆動で航続距離42km(WLTPモード)を実現するエレクトリックモード、ハイブリッド走行で快適性を重視したコンフォートモード、状況に応じて内燃機関と電気モーターの動力源を自動的に選択するハイブリッドモード、パワーユニットと足回りともに最高のパフォーマンスを発揮するスポーツモード、滑りやすい路面状況で最大限のトラクションを確保する4WDという5パターンの選択が可能。モードの切り替えは、センターコンソールに配したセレクターで行う。充電に関しては、欧州の標準的な家庭用コンセントで7時間以内、16アンペアの充電器で4時間、32アンペアのウォールボックスで2時間以内を実現した。

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▲懸架機構にはコンフォート/ハイブリッド/スポーツといった走行モードと統合制御した3モード可変ショックアブソーバーを設定。シューズには20インチアロイホイール+ミシュランPilot Sport 4Sタイヤを装着する

 足回りの強化にも抜かりはない。パッケージングとしては、シート位置を下げたうえで、トレッドをフロントで24mm、リアで12mmほど拡大。また、懸架機構にはコンフォート/ハイブリッド/スポーツといった走行モードと統合制御した3モード可変ショックアブソーバーを組み込む。さらに、制動機構にはΦ380mmのフロントブレーキディスクと対向4ポッドキャリパー(PEUGEOT SPORT Kryptoniteキャリパー)を装備。シューズには20インチアロイホイール+ミシュランPilot Sport 4Sタイヤを装着した。

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▲制動機構にはΦ380mmのフロントブレーキディスクと対向4ポッドキャリパー(PEUGEOT SPORT Kryptoniteキャリパー)を組み込んだ

 エクステリアについては、空力性能の向上を果たすと同時に、新型508PSEならではのスポーティかつ存在感のあるアピアランスを創出する。フロント部は専用アレンジのシャープなグリルやフロントバンパー、エアスクープ、クリプトナイト・モノグラムを採用。また、サイドセクションでは特別な3つのウイングレットや3本爪のクォーターホイールトリムなどを配する。そしてリアビューでは、陽極酸化処理によるブラックエグゾーストアウトレットやグロスブラックのセンターディフューザーなどを組み込んだ。ボディカラーは特別色のセレニウムグレー、ペルラネラブラック、そしてパールホワイトを設定する。

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▲フロント部には専用アレンジのシャープなグリルやフロントバンパー、エアスクープ、クリプトナイト・モノグラムを採用
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▲PEUGEOT SPORT ENGINEEREDが開発した証となる3本のクリプトナイト・クローのグラフィック
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▲ボディカラーには特別色のセレニウムグレー(写真)、ペルラネラブラック、パールホワイトをラインアップ

 内包するインテリアは、プジョーi-Cockpitをベースに、PEUGEOT SPORT ENGINEEREDを主張するクリプトナイト・クローを配したコンパクトなステアリングホイールや専用アレンジのデジタルヘッドアップディスプレイ、表皮にレザー/3Dメッシュ/アルカンタラをミックスした“コンフォートフィット”シート、トラモンタン・グレーとクリプトナイトのダブルステッチを施したパッセンジャー・コンパートメント、FOCAL HiFiシステムのオーディオなどを装備。また、グラフィックアニメーションやセンターコンソールの10インチHDスクリーンにはPEUGEOT SPORT ENGINEEREDのシグネチャーを採用する。そして、先進運転支援システムとしてナイトビジョンやストップ&ゴー機能付きアダプティブクルーズコントロール、車線逸脱警告システム、アクティブセーフティブレーキなどを組み込んだ。

プジョー スポール
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▲インテリアはプジョーi-Cockpitをベースに、PEUGEOT SPORT ENGINEEREDを主張するクリプトナイト・クローを配したコンパクトなステアリングホイールや専用アレンジのデジタルヘッドアップディスプレイなどを組み込む

 なお、新型508PSEはフランスのミュルーズで生産され、本年10月中旬より欧州で受注を開始する予定。日本への導入スケジュールは、現在のところ未定である。また、プジョーはPEUGEOT SPORT ENGINEEREDのローンチと同時に、2022年からのLMH(ル・マン・ハイパーカー)でWECに復帰することを予告している。

Writer:大貫直次郎

(提供:CAR and DRIVER