2020年10月7日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

トランプ劇場がマーケットを動かしている。先週2日(金)にトランプ米大統領がコロナ感染という驚くべきヘッドラインが入るも、今週5日(月)には退院するなど目まぐるしい展開だ。さらに本日7日(水)早朝にはトランプ米大統領がコロナ追加経済対策の協議を中止すると表明したことでリスクオフの展開から円が買われてクロス円は下落している。コロナ感染からの早期退院や、追加経済対策中止は米大統領選を睨んでのこととなるが、トランプ氏不利の状況は変わらない。各調査会社の世論調査を見ても軒並みバイデン氏に10ポイント以上の差をつけられており、最新のCNN調査ではバイデン56%、トランプ41%と15ポイントの差がつけられている。現時点ではバイデン氏がよほどの失敗しない限り、逆転は難しいかもしれない。また、トランプ一色のマーケットであるが、本日7日(水)からEU離脱に向けてバルニエEU首席交渉官とフロスト英首席交渉官の貿易協定の会談が始まる。ジョンソン英首相が期限としている今月15日までに合意できなければ交渉を打ち切り「合意なき離脱」に向かう可能性もあるだけに英・EU双方の要人発言にポンドやユーロは大きく反応していきそうだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

マーケットはリスクオフの様相も米ドル/円は、安全通貨のドルと円が同じ方向に動くため、方向感がつかみづらく104.50~106.50円レンジ内で次のテーマを探る時間帯が続くと予想している。また、ブレグジットは最終的に双方にとって大きな打撃になる「合意なき離脱」は回避するといった考え方もできるが、ポンドロングで勝負するにはまだギャンブル性が高そうだ。大きく押す場面があれば少額ロングしてバイアンドホールドくらいのスタンスで臨みたい。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。