2020年10月27日11時すぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

現在、マーケットの材料は、来週11月3日(火)の米大統領選と、引き続き混沌としているブレグジットだ。ブレグジットの通商交渉は期限とされていた10月15日を過ぎても依然進んでおらず、実際に合意なき離脱となった場合、英国は実務準備が出来るのかという懸念もある。物流のトラックなどの通関手続きにかなりの時間を要するため、スーパーなどに食料品や生活用品などが並ばなくなる可能性もある。EUと英国はお互いに40%ほど貿易依存しているため、相当な混乱を招くことが考えられ、実際の影響が出てくる年明け頃にはポンドがかなり売られるだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは104.00~105.55円。基本的にはまだ揉み合いが続くイメージだが、105円台の重たさと104円台の底堅さに挟まれている状況だ。ただ、どちらかといえばチャートの形からしても上に一目均衡表の雲や21日移動平均線も反落し始めていることなどから、105円に乗ったところからミドルにかけて、慎重に売り場を探したい。マーケットのポジションが現在どうしてもロングになりづらい状況で、105円をバックに売ってしまいそうな気がする。それをやるからこそ上にストップが溜まりそうで104円台後半といえども売りたくはない。ストップがついて上に跳ね上がったところを売る戦略。ただし、米大統領選挙前にはスクエアにして、ノーポジで迎えたい。

小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。