2020年10月30日8時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

ECBは「景気の想定以上の失速」により12月緩和を示唆。これによりユーロ/米ドルは一時1.16ドルミドルまで下落。
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欧州中央銀行(ECB)は昨日29日(木)に開いた政策理事会で金融緩和政策の維持を決めた。ラガルドECB総裁は記者会見で「景気回復の勢いは想定以上の速さで失われている」と語り、12月の次回会合での追加緩和を強く示唆した。新型コロナウイルス感染拡大への対応で各国が経済制限を再強化しており、ECBは景気の二番底へ警戒を強めていた。ラガルドECB総裁は12月にまとめる新しい経済見通しをもとに、必要に応じて政策手段を再調整する考えを示した。「リスクは明らかに下方に傾いている」とし、今後の経済指標を慎重に点検する。ECBの次の一手として、コロナ対策で新設した1兆3500億ユーロ(約166兆円)の資産購入枠の拡大を予想する声が多い。購入枠はすでに半分近い、約6千億ユーロが埋まっている。期限を「少なくとも2021年6月末まで」としており、延長とセットで拡大を打ち出すとの見方がある(出所:日経新聞)
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現在の為替相場の戦略やスタンス

昨日29日(木)の米国株は反発。新型コロナウイルス感染再拡大への警戒感から続落していたものの、米GDP7~9月速報が過去最大33.1%増と発表されたこともあり、反発。ナスダックは1.6%上昇。トランプ米大統領は11月の選挙が終わり次第、景気刺激策の「非常に大きなパッケージ」を計画しているとポッドキャストで発言したことも好感されている模様。米ドル/円の104.00円は今週も割り込めず。オプションの影響もあるが、本邦機関投資家と観測されているドル買いが引かず、最後は104.60円へと反発。米大統領選まで営業日であと3日となってきたため、多くの参加者はリスクは抑制する方向にある。本日30日(金)は月末でもあり、リスクを取るのであれば、米ドル/円は104.00~105.50円レンジでのトレードだろうか。

西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。