2020年12月4日9時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日3日(木)のS&Pは取引終了直前に下げに転じ、最高値から反落。米ファイザーが、年内の新型コロナワクチン出荷量の目標を当初の計画の半分に引き下げた事が懸念材料に。為替市場ではドルが下落。12月に入り、ヘッジファンドなどでは2021年相場が始まっている。彼らが2021年のドル下落相場を織り込みに行く動きが続いており、ドルインデックスは2018年4月以来の安値を更新。ただ今年はドル下落の目標があまり低くないため、この動きがどこまで続くかは不明。このドル下落の動きを引っ張っているのが、ポンド。主要通貨の中では、ポンドが大きく上昇して対ドルで1年ぶりの高値を付けたが、終盤上げ幅を縮小。英ポンド/米ドルは去年の12月13日に到達した1.3514ドルをブレイクできるかどうかに注目。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円の104.00円の35億ドルのオプションは昨日3日(木)に消滅し、サポートを失った米ドル/円は104.00円割れ。ただこのところの米ドル/円は方向性を失っており、103.50~104.50円のレンジ内での動き。短期筋は103.00~106.00円のレンジと割り切ってのトレードに徹している模様。もうひとつのポイントは豪ドル/米ドルの0.7500ドル。現在の豪ドル/米ドルは0.7440ドルレベル。0.7500ドルレベルになるとRBAがなんらかの通貨高牽制コメントをする可能性もあるので要注意。上昇のスピード調整という意味合いだけだと思っているが。RBAとRBNZの金融政策のスタンスの相違などから、豪ドル/NZドルのロング継続で臨みたい。

西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。