2020年12月11日8時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

マーケットの注目はポンド。オセアニア通貨を中心に主要通貨が対ドルで上昇する中、英ポンド/米ドルは逆行し反落。要因は、ジョンソン英首相が「EUとの関係は(通商合意のある)カナダ型よりも(通商合意のない)オーストラリア型に、はるかに近い形で決着する可能性が今や高い。協議はやめず、交渉は継続する。しかし現在の状況から見て、オーストラリア型の選択肢に全員が備えるということが重要だろう」とコメントし、「合意なき離脱」の可能性が高まったことだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

ライエン欧州委員長のコメントも否定的なトーンになってきている。ライエン欧州委員長は「交渉はまだ継続中だが、移行期間の終了は迫っている。」「われわれは相互の立場を理解しているが、なお大きな開きがある。これらの問題解決のため交渉チームを直ちに再招集することで一致した。週末が終わるまでに決断する」とコメント。個人的には「合意なき離脱」の可能性が高まっていると懸念していたが、ジョンソン英首相のコメントから、「合意なき離脱」の可能性が更に高まってきた。現在豪ドルクロスのロングを継続しているが、週末にかけてリスクを減らすことを検討中。ハイリスクな状況のため、今週末は出来る限りのリスク軽減を勧める。ブレグジット関連の報道に注目したい。

西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。