米暗号資産(仮想通貨)投資企業Grayscaleが、新たに6種類のアルトコインの投資信託を計画し、申請されていたことがわかった。デラウェア州の法人課によって明らかになった。

今回申請された銘柄は、チェーンリンク(LINK)、Filecoin(FIL)、テゾス(XTZ)、ベーシックアテンショントークン(BAT)、ディセントラランド(MANA)、Livepeer(LPT)の6銘柄。

イーサリアム
(画像=月刊暗号資産)

これらの投資信託はGrayscaleの法定管財人を担当するDelaware Trust Companyが設立。FILは昨年10月、その他の5つは昨年12月に設立されたという。

海外暗号資産メディア・THE BLOCKによると、Grayscaleは必ずしもこれらの投資信託を提供するわけではないとのこと。

これは同社CEOのMichael Sonnenshein氏が明かしたもので、同氏は「我々は常に投資家の需要にあった商品を探している。(今回の申請は)商品の予約申請にあたり、予約したからといって必ず提供するわけではない」とコメントした。

この発表を受け、当該銘柄の一部は大きな反応を見せた。

中でもチェーンリンクは大幅上昇を見せ、今もなお同銘柄における過去最高値水準で推移している。

時価総額順位においても、執筆現在6位に位置付けるエイダ(ADA)にあと僅かまで迫っている状況だ。

Grayscaleは現在、ビットコインやイーサリアムの投資信託のほか、ライトコイン(LTC)やビットコインキャッシュ(BCH)、イーサリアムクラシック(ETC)、ステラ(XLM)、ジーキャッシュ(ZEC)、ZEN(Horizen)の投資信託を提供しており、運用資産の総額は240億ドル(約2兆5,000億円)にものぼる。

以前はリップル(XRP)の投資信託も取り扱っていたが、米証券取引委員会(SEC)による訴訟を受け廃止。すでにGrayscaleがファンド内で運用していたリップルのポジションも清算され、その資金はビットコインやイーサリアムなどに充てられている。

Grayscaleは廃止の理由として、「多くの米国暗号資産取引所がリップルの取引を停止しており、リップルを米ドルに換金できない恐れがあるため、リップルの投資信託を廃止した」と説明している。(提供:月刊暗号資産