2021年1月27日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

マーケットは中国の動向と明日28日(木)日本時間早朝に行われるFOMCへの関心が集まっている。中国の動向としては昨日26日(火)、中国人民銀行が突然金融引き締めを実施したことで、上海総合や香港ハンセンといった中国株が暴落している。当局者は「バブルリスク」があるとしており、中国が世界に先駆けていち早く金融緩和縮小の流れを作るようだと全体的にマーケットが冷え込む可能性も考えておきたい。また、本日27日(水)から中国が南シナ海で軍事演習を実施することもリスク要因として意識されるため、東京市場は中国の動向を注視しながらになりそうだ。FOMCは明日28日(木)日本時間早朝4時に発表だが、政策は現状維持が見込まれている為、注目はパウエルFRB議長の記者会見になりそうだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

中国の動向やFOMC次第で戦略は変わってくるが、メインシナリオはドル安と考えたい。米ドル/円であれば104円前後はまだ売っていくオペレーションだ。ドル売りリスクとしてFOMCでパウエルFRB議長がテーパリング(金融緩和の縮小)時期を早めるようなタカ派発言をした場合、米長期金利上昇→ドル高の可能性もある。米長期金利に反応しやすい相場なので104.20~104.30円を上抜けてくると一旦損切りしていくしかなさそうだ。しかし、バイデン政権が誕生したタイミングでマーケットを冷やすとは思えないほか、イエレン次期財務長官も低金利維持を要求しており、パウエルFRB議長が政策変更やテーパリングの話をするのはもう少し先になるだろう。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。