2021年3月17日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

マーケットは日本時間明日18日(木)未明のFOMC待ち。今回のFOMCでは政策金利、金融緩和策ともに現状維持の見込みだが、コロナワクチンの普及や、バイデン政権による追加経済対策の成立を受けて、米経済見通しは上方修正される可能性が高い。また、今回は四半期に一度公表されるFOMCメンバーの金利見通しを示すドットチャートが更新される。前回のドットチャートでは2023年末までゼロ金利維持の見通しだったが、あしもとの米経済回復を見ると、FOMCメンバーの中には利上げ時期に前倒の考えを示す人もいると思われる。おそらくドットチャートは2023年に1回の利上げは織り込みに行くのではないだろうか。パウエルFRB議長が米長期金利上昇を容認しているということもあり、今回のFOMCはドル高イベントとなりやすいと考えている。ただし、3月末が期限となっているSLR(金融機関の自己資本規制。現在はコロナ禍ということもあり1年間の期間限定で規制緩和をしている)の規制緩和が継続されるのであれば瞬間的には米長期金利下落→ドル安の展開になることは留意しておきたい。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円の値動きはFOMC次第にはなるが、昨年6月の高値109.84円や、節目となる110円を短期的なターゲットとして狙っていきたい。瞬間的に売り込まれることはありそうだが、現在の日米金融スタンスを見る限り、米ドル/円が沈み続けることはないように思う。現在の109円付近では膠着状態が続いているので、ここからのロングに抵抗があるならば、108円ミドルから下の押し目を待っても良さそうだ。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。