例年、確定申告の締め切りは3月15日だが、今年はコロナ禍における特例として期限が1ヵ月延長されて4月15日までとなった。せっかく時間的な余裕ができたのだから、慌てて申告書類を作成して「損」をするよりも、ここはじっくりと「得する申告」を目指したいところ。

そこで、大手税理士法人で1,000件以上の案件をこなし、その後、コンサルティング会社を立ち上げて経理や財務、事業継承、M&Aなどのコンサルティングに携わる税理士の市川琢也氏に、3回に渡って「コロナ禍で損をしない確定申告の裏技」を解説してもらった。第1回目は、コロナ禍で取り組み始めている人も多い「副業」で稼いだ収入に関するお得な申告術についてだ。

副業収入は「雑所得」より「事業所得」での申告がお得
(画像=ZUU online)
市川琢也
市川 琢也(いちかわ・たくや)
1万社以上のクライアントを抱える日本最大手である辻・本郷税理士法人を経て、2020年独立。「人生を熱狂的に」というビジョンを掲げて、税理士法人Frenzyを設立。誰かに自分の人生を左右されない、“自分の人生に熱狂的な人”を応援すべく、「お金を稼ぐ・増やす・守る」といった知識や情報を提供する「お金のコーチ」として活動中。Twitter:@frenzytakuya

──コロナ禍によって本業の売り上げが激減した個人事業主やフリーランサーの中には、それをカバーしようと副業をはじめた人も多いと思います。副業であげた収入はどのように申告するのがベストでしょうか。

副業で得た収入を「雑所得」とするか「事業所得」とするかで悩んでいる方も多いかと思います。どちらが得か、つまり「節税効果が高いか」といえば、個人事業主なら事業所得にしたほうが絶対にお得です。