2021年3月19日8時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日18日(木)のNY市場では米10年債利回りが一時11ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 上昇し1.75%と、2020年1月以来の高水準に到達。30年債利回りも19年8月以来の2.5%突破。 昨日18日(木)の報道では、FOMCをハト派とみなし、ドル売りが進展していたが、本日19日(金)朝の報道では「パウエル議長は17日(水)、最近の長期債利回り急上昇を懸念していないことを示唆した」とのコメントが目立つ。米10年債利回り自体は、昨日18日(木)のFOMCが終了した時点でも極めて高値圏にあった。しかし、18日(木)NY市場で株が下落すると、市場参加者のコメントのトーンが変わっていることにちょっと驚いた。少々マーケットが混迷しているが、米10年債利回りの上昇=米ドル/円の上昇は変わらずとみている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

昨日18日(木)の東京市場では、下記の日銀の報道で一時米ドル/円が下落。

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日本銀行は18、19日の金融政策決定会合で、0%を中心に上下0.2%程度としている長期金利の変動を認める幅を、0.25%程度とする方向だと日本経済新聞が伝えた。日経によると、低金利環境を維持しつつ市場機能も働きやすくし、金融機関の収益改善につなげる。上場投資信託(ETF)の買い入れは年6兆円とする目安をなくし、市場の混乱時にのみ購入する姿勢を明確にする見通しだという。(出所:ブルームバーグ)
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日銀の政策は本日19日(金)に発表されるが、昨日18日(木)日経新聞がリークしたものが、本日19日(金)に発表される可能性が高いといえる。0.25%のバンド幅拡大は、現在の主要国の長期金利の動向から考えれば、引き締めということになるので、円高要因。ただわずか0.05%の変化なので、米ドル/円の下落は108.62円までと限定的。よって、米ドル/円の押し目買い継続。

西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。