日経平均 29,768.06 円 △ 59.08 円
≪東証一部≫
売買高 11億2,338万株
売買代金 2兆7555億3200万円
値上り銘柄数 1,293 銘柄
値下り銘柄数 793 銘柄
騰落レシオ（25日） 118.77 %
為替 1ドル＝109.31 円
☆ 市況概況 ☆
米国株高を受けて堅調だが上値も重い
米国株が堅調、特にナスダック指数が大幅高となったことやオプションSQ（特別清算指数）算出に絡む買いなどもあって買い先行となった。寄り付きの買いが一巡となったあとは上値も重いかと思ったが買戻しを急ぐ動きなどもあって一時3万円の大台乗せとなるなど大幅高となる場面もあった。ただ、3万円は売りということで再度売りが嵩み、今度は下値の節目とみられる29,800円水準まで上げ幅を縮小して前場の取引を終えた。
昼の時間帯も下値を試すような気配が見られ、後場も本日の安値を下回っての始まりとなった。ただ、売り急ぐこともなく底堅さがみられると買戻しも入り今度は再度上値を試す動きとなった。それでも29,900円台までは上昇となるものの、それ以上の買いも見られず、結局は手仕舞い売りもあって上値の重い展開となった。最後は手仕舞い売りに押されてじりじりと上げ幅を縮小、前日比プラスではあるものの安値引けとなった。
小型銘柄も堅調ながらも上値は重いという雰囲気だった。東証マザーズ指数は大幅高となったものの二部株指数や日経ジャスダック平均は小幅の上昇となった。先物はまとまった売り買いが散発的に見られて指数を動かす場面もあったものの、断続的な売り買いは見られず、方向感に乏しい展開だった。
相変わらず手掛かりに乏しく、好調な決算発表も織り込み済みということで手仕舞い売りに押される展開となった。景気回復期待や金融緩和継続期待が強いものの、特に買い上がる材料もないということで全体的に上値も重くなっている。3万円は売りということで少なくとも上値の重い展開が続きそうだ。
☆ テクニカル分析 ☆
日経平均
25日移動平均線や基準線は割り込まないという感じだが、まだまだ上値も重く、25日移動平均線や基準線のサポートを確認する場面も多いのだろう。
☆ あれやこれやと一言 ☆
ファーストリテイリングが好調な決算を発表したが、大きく売られる結果となった。織り込み済みということ、さらに期待されたほどでなかったということで売られたと説明されているが、要は買われすぎているということなのだろう。
ファーストリテイリングは通常の株式と全く違うものという雰囲気もあり、日経平均に連動する投資信託などが買うことはあってもなかなか個人投資家がじっくりと保有するというわけにもいかないだろう。配当利回りや株主優待で買われるということでもなく、資金効率的に買える銘柄ではないということだ。
要するにこれだけ浮動株が少なく、売買単位が大きいなど株主本位でない銘柄が日経平均の1割を占めているということ自体が問題ではないかと思う。米ダウ平均のように単純平均であれば、株価の高安に制限を設けるべきだし、それだけ銘柄の入れ替えをしっかりとやる必要があるということだろう。
日経平均の1割を占めているから、浮動株が少ないからということで買われているのであるから、業績には特に反応する必要もなく、業績面で買われすぎているのが当たり前と言えば当たり前なので、下落するときも大きくなるということだろう。
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清水 洋介(しみず ようすけ)
証券アナリスト・フィナンシャルコンシェルジュ。「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。『ユーチューブチャンネル』も人気！
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